PCX e:HEV 駆動系チューニング Vol.6

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左:ノーマル 右上:KN超燃費仕様 右下:KNベスト仕様

次は加速力よりも燃費性能を追求した仕様と

ノーマルのPCXとの対決ですが

普通のPCXでは坂道で加速が出来ないくらいの

重いギア比になるので

もはやPCX e:HEVやPCX160専用のギア比です。

右上のPCXは同じくKN企画のドライブプーリーと

パワーアッププーリーボスに0.5mm厚のワッシャーを

2枚噛ました49.2mm仕様でWRは21g。

つまり、先ほど走行テストを行ったベストセッティング仕様(右下)の

プーリーボスをそのまま短くしてハイギヤード化しています。

もちろん両車ともスクリーンバイザーを付けた状態ですよ。

それではスタートです。

 

まずはスタートダッシュの立ち上がりですが

KN企画プーリーのスタートダッシュ力でついて行けてますね。

 

時速50Km/hまではなんとかノーマルをリード出来ました。

 

ここでノーマルと並ばれますね。

 

時速70Km/hあたりからノーマルの方が

加速力が上回ります。

 

それでもなんとかマイナス1Km/h以内にとどまっています。

 

まだなんとかマイナス1Km/h以内・・

ベストセッティングの仕様に対しては2Km/hの差がつきました。

 

ノーマルに対してはなんとかマイナス1Km/h以内・・

 

ノーマルに対して差がマイナス2Km/hになりました・・

ここでベストセッティング仕様が先に時速100Km/hに到達。

 

超燃費仕様でもノーマルよりも少し遅れて

時速100Km/hに到達しましたが

0-100Km/h加速のタイムは24.1秒だったので

ノーマルの約2秒遅れでした。

ちなみにモーターアシストを使い続けた場合の

0-100Km/h加速のタイムは19.8秒でした。

この超燃費仕様はもっとも駆動伝達力が高く

モーターのトルクを効率よく後輪に伝えられるので

モーターアシストを使った時と使わない時との

加速力の差が大きいです。

 

ちなみに超燃費仕様は

0-100Km/h加速では遅かったものの

テストしたどの仕様よりも最高速度が高く

時速109Km/hまで伸びました。

また、その時のエンジン回転数はかなり低いので

ちょっとした下り坂だと時速120Km/hあたりまで

対応出来る余裕のあるギア比です。

 

↑ノーマル

↑KN企画プーリー+プーリーボス50.3mm WR21g

↑KN企画プーリー+プーリーボス49.2mm WR21g

アクセルを一定にした時(巡航時)のエンジン回転数と速度です。

40Km/hが2パターンあるのは

KN企画のプーリーは時速42Km/hあたりで強く変速が起こるので

そこから少しアクセルを戻す事で

4000回転ほどで時速40Km/hを維持出来ます。

そういった変速の特性から

徐々に加速を行った時速40Km/hのエンジン回転よりも

時速50Km/hの回転数の方が低くなっています。

超燃費仕様とベストセッティング仕様では

1ミリほどプーリーボスの長さに差があるにも関わらず

変速が激しく行われる時速50Km/h~70Km/hの領域では

エンジン回転数の差はそれほど無い事が分かりますね。

プーリーボスの短さ(ハイギヤード化)が発揮されるのは

時速80Km/h前後の最終ギアに入ってからのようで

ノーマルでは時速100Km/hで巡航するには

約8600回転ほど回りますが

超燃費仕様では約8000回転で巡航出来ます。

つまり、実際には超燃費仕様ではなく

高速道路快適仕様という事になり

PCX160が快適に高速道路を走れる仕様だと思いました。

 

PCX e:HEVではこれだけギア比が重いと

ちょっとした坂道だとエンジンストールとまではいかないものの

ほとんど加速できない状態になりますが

モーターアシストを使う事で坂道を上っていけるようになります。

つまり、この重いギア比の仕様だ

エンジンとモーターの加速の比率が変わり

よりモーターに仕事をさせる方向に向かうので

PCX e:HEVでの重いギア比のセッティングは

より燃費が良くなる方向に向かいます。

ノーマルよりエンジン回転数が常に低い状態なので

モーターアシストによるトルクをより強く

体感する事が出来るので面白いです。

ただ、問題点として気温が25度を超える夏場では

モーターに大きな電流が流れる事から

リチウムイオン電池のワーニングランプが光る可能性があり

ワーニングランプが光るとモーターアシストが使えなくなります。

エンジンを一端切って掛け直す事でワーニングは消えるので

正常に走ることが出来ます。

つまり、超燃費仕様はPCX160にはピッタリですが

ハイブリッドモデルでは秋~春限定のセッティングになるので

夏場ではWRの重さは最高でも20g以下に抑えた方が良いですね。

 

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