PCX e:HEV 駆動系チューニング Vol.4

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左:ウェイトローラー:21g  右:ウェイトローラー:20g

次はウェイトローラー(WR)の重量の違いによる

加速力の違いや

速度とエンジン回転数の関係を見ていきます。

両車ともスクリーンバイザーを付けた状態で

KN企画のドライブプーリーに

JF81型のプーリーボスを装着しています。

それではスタートです。

 

スタートダッシュの立ち上がりですが

20g仕様の方がすでにエンジン回転数が高いですね。

速度の差はスピードメーターの読み取りタイミングの違いだけで

実際にはほとんど同じですね。

 

さらにエンジン回転数に差が出ていますが

速度もほぼ同じでした。

 

少しずつエンジン回転数の差が出てきましたが

速度は同じなんですよ。

 

変速が激しくなる時速50Km/hを過ぎたあたりでは

さらにエンジン回転数の差が出ていますが

速度の差はやっと時速1Km/hの差が出てきました。

 

どんどん変速していく領域ですが

速度の差は時速1Km/hほどの差しかありません。

 

KN企画のドライブプーリーでは

時速80Km/h前後でそれ以上変速しない

もっとも重いギア比になるので

エンジン回転数の差が縮まってきました。

速度差ではここがピークで時速2Km/hほど出ています。

 

完全にギア比が固定状態になっているので

ウェイトローラーの重さによる

エンジン回転数の差は無くなりました。

速度差は縮まってきていますね。

 

時速95Km/hでピッタリ並びました。

 

そしてほぼ同時に時速100Km/hに到達しました。

という事で結果的には

0-100Km/h加速のタイムは

WRが21gでも20gでも同じになりましたが

軽いWRだと激しく変速が行われる

時速50Km/h~75Km/hの領域で

エンジン回転数が明らかに高くなったので

加速力の違いがもっとも大きく出ました。

あと、普通のPCXよりも大きなトルクを発生させる

PCX e:HEVとPCX160の駆動系チューニングにおいて

無視できない要素としては

WRの重さによる駆動伝達力の違いがあります。

WRを重くする事でプーリーがVベルトを押す力も強くなるので

ベルトがスリップしにくくなり

駆動力を後輪に伝達する能力が上がる事で

全域においてエンジン回転数に対して

速度が乗りやすくなります。

つまり、CVTではエンジン回転数に対しての速度は

必ずしもイコールとはならず

今回の走行テストでもそれが現れていると思います。

特にギア比が固定される時速80Km/hからの

加速力の違いが分かりやすく

今回の走行テストでも時速80Km/h以降から

明らかに21gのWR仕様が20g仕様に追いついています。

特にスタート時から強いトルクを発生させる

ハイブリッドモデルのPCXでは

重いWRを付けるほど加速時の縦Gが強くなる傾向があるので

強烈なモーターのトルクを駆動ロスで逃がさない為にも

出来るだけ重いWRを付ける必要がありますね。

PCX e:HEVとPCX160にだけ

標準モデルのPCXよりも少し重いウェイトローラーが

採用されている理由はここにあると思います。

 

↑WR:20g

↑WR:21g

アクセルを一定にした時(巡航時)のエンジン回転数と速度です。

やはり変速が頻繁に行われる速度域で

エンジン回転数の差が大きくなっていますね。

 

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