HONDA CBR1000RR-R SP インプレッション Vol.1

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CBR1000RR-R

ホンダで一番速いバイク。

CBR1000RR-RはCBRシリーズのフラッグシップモデルなんですが

CBR1000RR-Rのようなバイクこそ

しっかり試乗して購入を検討したいですよね・・

しかし、車両自体が高価な事や車両の特性上

明らかに冷やかしで乗る人も多いと思われるので

ほとんどのお店で試乗車はまず置いていないと思われます。

私も初めてCBR1000RRに乗ったのは

2008年にフルモデルチェンジしたSC59のCBR1000RRでしたが

その時の加速力の衝撃は今でも覚えていて

その記憶が今回のCBR1000RR-Rの購入にも

確実に繋がっていると思うので

これからの新規ライダーの為にも

出来るだけ多くのお店で試乗車を置いて貰える事を願っています。

という、まさかのお店に対してのお願いから始まりましたが

お店といっても、新車はホンダドリームでしか買えないので

名指しで言っているようなものなんですが

2020年5月の今現在、例のウイルスの影響により

CBR1000RR-Rの生産自体が危うい状況なので

しばらくは試乗車にまわせるほどの余裕は無いでしょう。

という事で今回のCBR1000RR-Rは

過去のCBR1000RRよりも更に

サーキットでのパフォーマンスを重視して作ったという事で

その事が普通に公道を走るうえで

どう影響するのかに注目し

まるで試乗してきたかのように思えるほど詳しく

CBR1000RR-R SPが持つテクノロジーを解説しながら

インプレッションしてみたいと思います。

 
CBR1000RR-Rウイングレット

デザイン・外装

先代モデルのCBR1000RRと比べて一番大きく変わった所は

やっぱりこのミドルカウルの所にあるウイングレットで

バイクレースの最高峰であるmotoGPのマシンを彷彿とさせますね。

実際の車体はかなりスリムなんですが

このウイングレットにより

見た目のボリュームもかなり増えています。

あと、エンジンへ直接空気を送り込む

バカみたいに大きなダクトがセンターにありますね。

 
CBR1000RR-Rダクト

インテークダクト

その大きなダクトはフロントフォークの中心を通り

エアクリーナーボックスに真っ直ぐに繋がっていますが

この大きなダクトのおかげで

200PSを優に超えるエンジン出力を得られたのとは引き替えに

ハンドルのキレ角が大きく制限されるので

最小回転半径が3.8mという4輪自動車にも迫るような

小回りの利かない車体になっています。

ここが特に先代のCBR1000RRや

他メーカーのSSと比べても圧倒的に違う所で

つまり、普段の取り回しよりも

サーキットでのタイムを優先した車体作りが行われている

何よりの証拠だと言えますね。

 
CBR1000RR-Rインテーク

エアクリーナーボックス側からインテークダクトを見ると

かつて見たことのない開口部の大きさでした。

これだと高速域でのラムエアー効果は狙えますが

低回転域でのトルクに影響する

吸気慣性効果なんて物はまったく得られないので

エンジンのピークパワーだけに的を絞っている事が分かります。

 
CBR1000RR-Rウイングレット断面

ウイングレット

外側のカウルを外すと

ウイングレットの断面を見る事が出来ますが

羽根はちゃんと流体力学に基づいた形状をしていますね。

フロントタイヤが浮いてしまうと

電子制御によりエンジン出力が下がるので

フロントタイヤを空気の力で物理的に地面に接地させる事は

加速力を高める事に直結しますし

加速時にハンドルが軽くなる事を軽減するので

ライダーの安心感にも繋がります。

 
CBR1000RR-RステアリングダンパーHESD

電子制御式油圧ステアリングダンパー(HESD)

ウイングレットによってフロントタイヤが地面に押し付けられると

当然ハンドル操作も重くなるのですが

実際は公道で走る速度域ではさほど影響しないというか

ハンドル操作の重みはウイングによるダウンフォースよりも

ステアリングダンパーの影響の方が大きいです。

HESDは車速と加速度に応じて

ステアリングダンパーの油圧が制御されるので

低速時で尚且つアクセルを捻っていない状態では

車体の取り回しにはほとんど影響せず

速度やアクセルの捻り具合に応じて

ハンドルが重くなっていくので直進安定性が良くなります。

時速200Km/hを越えたあたりから時々起こる

ハンドルがブルブル左右に小刻みに震える現象も

抑制してくれるので安心して速度を出す事が出来ます。

 
CBR1000RR-Rステアリングダンパー設定

ステアリングダンパーの設定は

ハード、ミディアム、ソフトの3タイプから選べて

初期設定ではソフトに設定されています。

ソフトでも速度に比例してハンドルが重くなるので

速度が乗って直進性が欲しい時にはしっかり機能してくれますが

ハードに設定すると時速60Kmあたりでも

ハンドルを切るとまるで車体とハンドルが

固定されているかのようにガチガチになるので

車体全体が倒れ込むフィーリングになります。

加速時に前輪が浮いてもハンドルがほとんど左右にブレないので

1速時の全開加速が怖い場合は

ステアリングダンパーの設定をハードにする事で

かなり安心感が増えますね。

 
CBR1000RR-Rロービーム

ヘッドライト

細目のLEDヘッドライトに良い印象が全く無く

サーキットに特化しているという事もあって

夜の山道を走る事なんて

考えていないのだろうと半分諦めていましたが

ちゃんと光りが広がってくれるので

想像以上に明るくちょっと安心しました。

それでもコーナーで車体をバンクさせると

道の先を照らせないのは他のバイクと同じです。

 
CBR1000RR-Rハイビーム

ハイビームも想像以上に明るく

ロービームほど照射範囲の幅は広くないのですが

車体のすぐ前の路面から車体前方を

かなりの光量で照らしてくれます。

とにかく直線を走るなら外灯の無い山道でも

安心して走れるほど明るかったので

予想を良い意味で裏切られました。

 

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