HONDA CBR1000RR-R SP インプレッション Vol.6

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CBR1000RR-Rスマートキー

ユーティリティ

これも大きなダクトを車体の中心に通す為に

キーシリンダーを撤去したので

スマートキーになったといわれていますが

スマートとは思えないほど

スマートキーが大きいのが気になりました。

中心にあるボタンを長押しする事で電波を切る事が出来るので

自動車のスマートキーよりも電池は長持ちしますし

いざというときに電池が切れたとしても

スペアキーの電池はほとんど消費していないので

かなり長期間電池を交換しなくても済むかもしれませんね。

 
CBR1000RR-Rイグニッションスイッチ

真ん中のボタンを押す事でイグニッション電源がオンになり

そのまわりにあるダイヤルを回す事でエンジンが切れます。

走っている時でもエンジンを切る事は出来るのですが

車体を停止させて時速0Km/hにならないと

イグニッション電源は切れないようになっているので

こんな所にもIMUの6軸情報を生かしていますね。

ちなみにハンドルロックは電子式なので

ハンドルを左一杯に切ってから

ダイヤルを長く回しっぱなしにする事でロックが掛かります。

ちなみに背中に背負ったリュックの中にスマートキーを入れると

電波の受信範囲外になるので

わざと前傾姿勢にならないとイグニッション電源が入らないくらい

電波の受信範囲は制限されています。

 
CBR1000RR-R収納スペース

収納スペース

リアシートを開けるのには物理的なカギが必要なので

スマートキーに仕込まれている物理キーを使います。

収納スペースは一般的なフルカウルのバイクと

同じくらいにはありますね。

普段はここに車載工具が入った袋が置いてありますが

内容は六角レンチ2本だけでした。

まあ、ほぼETCを設置する為だけのスペースですね。

 
CBR1000RR-Rリチウムイオンバッテリー

ちなみにメインシートの下には

ABSモジュールとETC用の電源があり

SPではリチウムイオンバッテリーが採用されています。

 
CBR1000RR-R_SP

CBR1000RR-R SPの総評

CBR1000RR-Rの事は大体分かって頂けたと思いますが

過去のCBR1000RRと比べて

よりサーキットでのパフォーマンスを優先したというのは

主にエンジンのピークパワーに対しての事だと思います。

それにより、公道で巡航する領域である低回転域での

エンジントルクが犠牲になっていたり

大型のインテークダクトを装備した事で

ハンドルのキレ角が制限されたりで

駐輪所や普段の街乗りでの取り回しなど

確実に使いにくいバイクになりました。

しかし、サーキット走行に割り切った事で

よりレースシーンをリアルに想像させてくれる

戦闘力を得る事が出来たので

SSの魅力をより色濃く感じる事が出来るのも事実です。

RRにさらにRを足したRR-Rになった意味は

そこにあるように思いました。

SPでは300万円にも迫る価格という事で

自動車をもう一台追加出来るような価格なんですが

実際に所有し、走らせてみて感じた事は

CBR1000RR-R SPを選んだ事は正解だったと

乗れば乗るほど思えてきます。

それは恐怖すら感じる爆発的な加速力や

バイクとは思えないほど強烈な縦Gが掛かるブレーキ性能、

自由自在にセッティングが出来るサスペンションなど

想像を越えて感動出来る部分が

想定よりも多かった事がそう思われてくれる要因だと思いました。

そこそこ色々な車両に乗ってきましたが

それほど感動出来る事なんて最近ではあまり無かったので

CBR1000RR-R SPには

究極の性能美という魅力が濃縮されているのだと思います。

ただ、1000ccのスーパースポーツに乗るという事は

それなりに苦痛を味わうことにもなるので

スパルタンな前傾姿勢や

大型ラジエターから流れてくる熱風など

とても長時間に渡りツーリングをしようとは思えませんが

それらを考慮したとしても

余りある魅力があるのだと思います。

少なくともCBR1000RR-Rと良い関係を築くには

バイクを2台以上所有して

ツーリング用のバイクや街乗り用のバイクを

他に用意しておく必要があると思います。

さすがにCBR1000RR-R1台で

全てをこなせと言われたら、ぶっちゃけ反吐が出ますよ。

CBR1000RR-Rはメーカーの威信を背負った

CBRシリーズのフラッグシップマシンという事で

それだけ所有感もとても大きく

CBR1000RR-Rを庭に止めて眺めているだけでも

他の車両では味わえない満足感があると思いますが

ホンダの最高技術が詰まったマシンが

300万円を切る価格で買えるのなら

むしろ安いと思えるほどなのかもしれませんね。

ホンダの最高技術を体験、体感する事に価値があり

その体験に対して対価を払う感覚に近いのかもしれません。

少なくともそういう精神状態に持っていかないと

とても買おうとは思えない価格だと思います。

あと、個人的に思う事は

ブラックのカラーが欲しかったのですが

SPでは強制的にレッドになります。

しかし、なぜかスタンダードモデルのCBR1000RR-Rでは

レッドとブラックの2つのカラーから選べます。

普通は逆で上のグレードほどカラーの選択肢が増えますよね・・

高いお金を出しているのにカラーリングで妥協されられるのは

どうも納得がいきませんでした。

 
CBR1000RR-R_SP

普通のCBR1000RR-RかSPか・・

CBR1000RR-Rを購入するにあたり

通常のCBR1000RR-Rにするのか、SPにするのか

迷う所だとは思いますが

ブレンボのフロントブレーキやチタン製の燃料タンク、

リチウムイオンバッテリーなど

そんな装備よりも何よりも

やはりオーリンズの電子サスペンションが

もっとも魅力的というか

実際に乗っていても大きな違いを感じる

影響の大きなパーツだと思うので

普通のサスペンションか、電子制御のサスペンションか

シンプルにそれだけに的を絞って

購入を考えた方が良いのかもしれませんね。

とにかく画面上でサスペンションのセッティングが出来たり

車体の姿勢に応じたセッティングが出来る所は

CBR1000RR-R SPに魅力を感じる

かなり大きな部分を占めている事は間違い無いです。

サーキットでの走行をメインにする場合は

オーバーホール等も含めて普通のサスペンションの方が

何かと都合が良い事もあるかもしれませんが

少なくとも一般公道を走る上では

電子サスのおかげでかなり快適に走る事が出来ると思います。

 

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