KAWASAKI Ninja ZX-25R インプレッション Vol.6
総評
ZX-25Rに乗って思った事は
エンジン以外の所もちゃんとしていたので
他メーカーを含めても間違い無く
現段階で最高クオリティの250ccのバイクだと思いました。
特にフリクションの少ないサスペンションやシートによる
スポーツバイクとしては極上とも言える乗り心地の良さや
フレームから伝わる微振動を
しっかり抑え込む事が出来ている所に高いクオリティを感じます。
250ccクラスのバイクは大型クラスと比べると
どうしても貧弱な感じや精度に欠ける荒い所がありますが
価格こそニンジャ650とほぼ同じという事もありますが
それに匹敵するくらいに車体全体から高い精度を感じました。
なので大型バイクからZX-25Rにダウンサイジングしたとしても
250cc故のショボさはほとんど感じ無いと思います。
発進時のエンジントルクは別としてね・・
重い4気筒エンジンの恩恵で
フロントタイヤにしっかり荷重が乗っている事もあって
コーナーリングも面白いですね。
とにかくエンジンの最高回転数や出力、燃費も含めて
エンジンだけが突出して
バリバリにスーパースポーツしていますが
他の部分は極めてツアラーな性格なので
サーキットを走りたい人は
ハンドルやステップ、タイヤ等の
手軽に交換出来る部品を替えるだけで
立派な250ccのSSとしてサーキットを楽しめると思いますし
そのままの状態でツーリングに使っても快適に走れるので
ノーマルの状態ではあえて
攻めたライディングポジションにしなかった事で
使用用途の幅が広がったように思えますね。
1000ccのZX-10Rや600ccのZX-6Rとは違い
レースで戦う使命を背負ってない分だけ
街乗りでの扱い安さを追求出来たというか
ZXシリーズで唯一、気楽さと刺激的な加速の両方を味わえる
美味しいとこ取りをしたバイクなんじゃないかと思います。
CBR250RRかZX-25Rか・・あるいは・・
ZX-25Rのベースグレードの価格が
ほぼCBR250RRと同じという事で
CBR250RRの存在は無視出来ないと思いますが
実際にはCBR250RRの初期型が中古で出回るタイミングなので
お手頃な価格まで落ちたCBRが
もっとも魅力的な存在になる可能性が高いですね｡
全体のバランスが良いのは間違いなく
2気筒エンジンを積むCBR250RRで
250ccのバイクとしてネガティブな部分が一切ありません。
ただ、乗り心地の良いZX-25Rとは違って
サスペンションは引き締められているので
長時間乗るとお尻が痛くなってきますけどね・・
一番重要なのは250ccのバイクに何を求めるかであり
車検が無くて維持費が安いから250ccに乗るとなれば
ZX-25Rは候補から消した方が良いです。
普通にNinja400の方が速くてしかも燃費が良いので
走行距離によっては
ZX-25Rとの燃費の差で浮いたガソリン代で
余裕で車検に通せると思います。
ガソリン代なんてどうでもいいので
とにかく気軽に乗れて
出来るだけ高回転までエンジンをブン回せて
排気音が魅力的なバイクを求めた時に初めて
ZX-25Rを候補にするべきというか
もはやZX-25Rにしかその欲望は満たせないと思います。