YZF-R125・R15 タイヤ交換作業とローダウン Vol.5

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YZF-R125(RE45J)フロントアクスルシャフトナット取外し

前輪のタイヤ交換作業は

後輪と全く同じなのでタイヤの脱着に関しては省略しますよ。

とりあえず17ミリと19ミリの工具を使って

フロントアクスルシャフトのナットを緩めます。

 
YZF-R125(RE45J)前輪リフトアップ

次はフロント用のメンテナンススタンドを使って

前輪を浮かせますが

車体にスタンドを差し込む時に

フロントフェンダーに触れて傷が付かないように

適当な物をフロントフェンダーに掛けておきます。

 

フロント用のメンテナンススタンドには

アンダーブラケットのセンターにある穴に差し込む

様々な太さの棒状のアダプターがあるので

予めアダプターのみを穴に差し込んでみて

穴に差し込める最大サイズのアダプターを選定しておきます。

 

メンテナンススタンドを車体に対して正面に設置しますが

カウリングとスタンドとの隙間が

左右で均等になる所が真正面になります。

正面からスタンドがズレると

持ち上げたときにカウリングに接触する恐れがあるので

必ず両方の隙間を確認しながら持ち上げます。

 

 

リア側のメンテナンススタンドは

出来るだけ地面からタイヤを浮かさないように

高さ調整をするのがベストでしたが

フロント側は逆に低すぎるとタイヤを取り出す時に

フロントフェンダーに接触してタイヤが抜けないので

30ミリほどタイヤが浮く高さ調整を行います。

ちなみにタイヤがギリギリ抜けないような状況だと

タイヤの空気を抜くことで何とかなります。

 
YZF-R125(RE45J)前輪取外し

アクスルシャフトによって

左右のフロントフォークの向きが制限されているので

アクスルシャフトを片側のフロントフォークから抜けば

左右のフロントフォークは左右バラバラに

向きを変える事が出来るようになります。

 

アクスルシャフトが抜ければ

タイヤを前に転がして車体から外しますが

キャリパーとホイールを当てないように

タイヤの角度を変えたり

フロントフォークの向きを変えたりして避けます。

 
YZF-R125(RE45J)フロントスピードセンサー

ちなみにフロント側にもスピードセンサーがあるので

絶対にぶつけないで下さい。

 
YZF-R125(RE45J)前後メンテナンススタンド

これでフロントホイールを車体から外せますが

フロント用のメンテナンススタンドを使う時は

必ず車体を垂直にする必要があるので

必ずリア側のメンテナンススタンドと併用する必要がありますよ。

 

タイヤを組み込む作業は省略するので

ホイールを車体に戻す時は

予めブレーキパッドの隙間を広げておきます。

 

リアと同じようにシャフトにはグリスを塗ってから車体に戻し

溢れたグリスは拭き取っておき

ナットを仮止めします。

 

メンテナンススタンドから車体を降ろしてから

フロントアクスルシャフトのナットを本締めしますが

規定締め付けトルクは38N-mです。

先ほどブレーキパッドの隙間を広げたので

ブレーキレバーを数回握って

キャリパーのピストンを押し出しておきます。

 
YZF-R125(RE45J)リアアクスルシャフトナット

後輪もメンテナンススタンドから降ろしてから

ナットを本締めします。

規定締め付けトルクは59N-mです。

 
YZF-R125(RE45J)前輪ダンロップα-14

これでタイヤ交換は完了です。

写真を見ても分かりますが

α-14はテカテカ光っているタイヤじゃないので

タイヤの皮むきをするにもまだ安全な方だと思います。

α-14よりも、もう一歩先の

サーキット向けのコンパウンドになると

モールドと呼ばれている剥離剤がたっぷり塗ってあるので

見た目からしてもテカテカに光ったタイヤになります。

そういうタイヤはかなり滑りやすいので

慎重に皮むきを行う必要がありますね。

α-14でもタイヤの表面が削れるまでは

大きくバンクをさせずに慎重に走った方が良い事だけは確かです。

 
YZF-R125(RE45J)後輪α-14タイヤ

純正タイヤのRX-01とα-14を比べると

圧倒的なドライグリップ力の差がありますし

タイヤの形状もバンクさせやすい丸まった形状なので

コーナーリング性能は、もはや別の乗り物になります。

温度領域的にもそれほどシビアではないので

真冬でもツーリングをする程度なら全く問題はないのですが

サーキット志向のタイヤはドライグリップ力を優先する為

どうしても排水の為の溝が少ないので

雨の日に走る場合だけは注意が必要ですね。

 

左:ノーマル(140/70)   右:α-14(140/60)

リアタイヤの外径が小さくなると

ギア比がローギヤード化するので

純正タイヤとのギア比の違いを調べました。

6速60Km/h時のエンジン回転数を調べると

ノーマルでは4500回転あたりですが

60扁平のα14を履いた方は4700回転ほど回っているので

約200~300回転ほどローヤード化しました。

その事がメーターパネルに表示されている事からも

YZF-R125・R15では

フロントタイヤのスピードセンサーを使って車速を計測するので

リアタイヤの外径やスプロケットの歯数を変更をしても

メーターが狂う事はありません。

ちなみにTCSの電子制御の動作に関しても

街中を走行する上では特に問題は起きていませんし

後輪が浮くような状況ではしっかりTCSが機能しています。

 

後輪のタイヤ重量が軽くなった事や

ローギヤード化によって

加速力が確実に良くなりますし

ノーマル時の6速目はほとんど回せないので

クルージング用のギアなのですが

5速レッドゾーンから6速に入れても

最高出力が出る1万回転まで回せるようになったので

最高速度もメーター読みで約5Km/hほどアップしています。

今回はタイヤを替えただけなのに

ドライグリップ力、加速力、最高速度、足つき性を

改善する事が出来たので

チューンナップに対してのコスパとしては

かなり良いというか

これ以上の効果を得られるチューンは

他に存在しないんじゃないかと思います。

 

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