TROMOX MINO-B インプレッション Vol.4

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MINO-Bフロントフォーク

フロントフォーク

原付一種にしては立派な倒立フォークが付いていますが

手に伝わってくる剛性感はもはや125ccクラスと比べても

かなり上位に入ると思います。

ストローク量は見た目からも分かるように

十分にあるので底付きする事はまず無いですね。

ただ、オフロード仕様にしては硬めのセッティングで

それよりも動き始めに渋さがありますし

ストローク時にフリクションを感じるので

カクカクしたような動きなのは残念なのですが

走行距離を重ねて行けばある程度は改善されると思われます。

 
MINO-Bスイングアーム

リアサスペンション

フロントフォークとは違い

リアショックはかなりソフトな印象で

動き始めの渋さもなく実にスムーズに動くので

未舗装路でのトラクションや乗り心地に貢献しています。

リアショックはストローク量にしても

ストローク時のフリクションにしても

ぶっちゃけグロムよりも優秀だと思いました。

 
MINO-Bリアサスペンション

リアショックはプリロード調整も出来ます。

初期設定は最弱から1段強めた所なので

さらに1段分ソフトな設定に出来ます。

おそらく体重が75Kg以下だと最弱設定でも

まず底付きする事はないので

荒れた路面でもかなり快適に走れます。

 
MINO-Bプリロード調整

ちなみにプリロードを変更する工具は色々試した結果

ASAHIのフックレンチ(45-48)が使いやすかったですね。

一段一段の境目に鋭い出っ張りがあるので

そこそこ力が要りますよ。

調整前にはシリコンスプレーを吹いておいた方が良いですね。

 
MINO-B前後重量バランス

コーナーリング

前後重量バランスを調べてみると

フロントが約39Kgでリアが約38Kgだったので

ほぼほぼ前後50:50の重量バランスでした。

その為、どんな状況でも常に

フロントタイヤの接地感を感じられるので

それが走っている時の安心感にも繋がりますね。

重いバッテリーが縦置きしてある事で

重心の高さも理想的なので

車体の軽さと重量バランスの良さで

安定感とコーナーリングの軽快さを

高次元で両立していると思います。

コーナーリングの良さはEVバイクの

隠れたメリットなのかもしれませんね。

 
MINO-B最低地上高

最低地上高

MINO-Bのもっとも低くなる所はボディの底部分ではなく

外に飛び出したペダルのアーム部分なんですが

実際に地面からの距離を測ってみると約185mmほどあり

擦りたくない車体の底部分は220mm以上ありますね。

乗る人の体重やプリロードのセッティングにも寄りますが

人が乗るとそこから20mm前後は低くなります。

シート高の低さの割には最低地上高が高いので

オフロードを走るにはとても都合が良く

これもEVバイクのメリットと言えますね。

 
MINO-Bフロントブレーキ

フロントブレーキ

ワイヤーでは無く油圧式のキャリパーが採用されていて

しかも対向2ポットキャリパーだったりしますが・・

しかし、制動力はかなりマイルドな味付けで

フロントタイヤをロックさせるにはかなりの腕力が要る

いわゆる原付一種の平均的なレベルの制動力ですね。

なのでオフロードを走らせるには丁度良い特性だと思います。

ちなみにブレーキレバーには遊びがかなり多く

ブレーキパッドのクリアランスを多く取ってあるので

その遊びの領域では先に

モーターによる回生ブレーキが作動し

さらにレバーを握る事で油圧ブレーキが効き始めます。

その特性から左側のリアブレーキレバーを握らなくても

フロントブレーキだけで回生ブレーキ(リア)と

フロントの油圧ブレーキで前後バランス良く止まれます。

なので油圧のフロントブレーキ自体の効きは甘くても

実際はリアの回生ブレーキとミックスされるので

制動力に不満を感じる事はまず無く

125ccクラスと比べても中の上くらいの

制動力を持っていると思います。

ちなみに下り坂で速度がかなり乗っている状態や

長時間に渡り回生ブレーキを使い続けると

メーターパネルにワーニングが表示されて

一時的に回生ブレーキが使えなくなりますが

一定時間経つと再び使えるようになるので焦らないように・・

 
MINO-Bリアブレーキ

リアブレーキ

原付のリアブレーキとは思えないような

250ccクラス並の立派な対向2ポットキャリパーが付いていますが

ローターのサイズもフロントと同じように見えますね。

明らかにフロントと比べて

リアブレーキの制動力は強力で

250ccクラスの制動力は持っていると思うので

簡単にタイヤをロックさせることができます。

リアブレーキレバーもフロント側と同じで遊びが多く

ブレーキパッドとローターの隙間が広いので

その領域では回生ブレーキが先に効きます。

つまり、回生ブレーキにさらに油圧ブレーキが足される事で

よりリアタイヤを簡単にロックさせられるほどの

強力な制動力が発生します。

これもオフロード走行をするには都合が良いので

急な下り坂でもリアタイヤを容易にロックさせながら降りられます。

フロントフォークが硬めでリアブレーキが強いという特性から

ノーズダイブがほとんど起こさずに

安定した姿勢で制動が出来ます。

 

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