HONDA PCX e:HEV インプレッション Vol.6

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PCX_e:HEVモーターアシスト

モーターアシストの挙動

次は実際に走行している時の

モーターのアシスト具合を見ていきたいと思います。

まず停車時からの加速ですが

もっともモーターが強くアシストするのがこの時で

Dモードであってもアクセルの開く速度に応じて

かなり敏感にモーターが反応してくれます。

それでもDモードなら

アシスト無しの加速も容易に出来ますが

Sモードだと普通にアクセルを開く速度でも

アシストが強く掛かるくらい敏感です。

 

発進から時速40Km/h過ぎまで

モーターによる最大のアシストが続きました。

 

時速45Km/hを過ぎたあたりで

モーターアシストが一気に落ちていきます。

走行中にアシストを掛けた場合は

徐々にモーターアシストが落ちていきますが

スタートダッシュ時だけは

少し長めに最大のアシストが掛かるので一気に落ちますね。

 

やがて時速50Km/hでモーターアシストが終わります。

これはDモードでも、Sモードであっても

アシスト量や継続時間は全く同じだったので

アクセルをただ全開にした時の0-100Km/h加速は

同タイムになります。

 

そして時速50Km~時速70Km/hあたりまでは

スロットルを捻り直す事で

いつでも力強いモーターアシストを得られますが

時速70Km/hを過ぎると最大のアシスト量が減ります。

上手な追加アシストのやり方は

スロットル開度を素早く80%くらいまで戻し

素早く100%に戻すことで

ほとんど息継ぎする事無く追加のモーターアシストを得られます。

 

そして時速90Km前後になるとモーターアシストは

完全に終了します。

以後、スロットルを素早く開き直してもモーターは反応しません。

つまり、時速90Km/hからは、ただのPCXになるので

PCX160との加速力の差は最大になるので

ブッちぎられると思われます。

逆に言うと、市街地での速度域では

それほど差が無いという事にもなりますね。

 
JF81とJK06PCX

PCX e:HEVの総評

今回の新型PCXのベストバイは

個人的にはPCX160(KF47)だと思いました。

というのも、先代からの進化の幅が

どのグレードよりも大きいからです。

正直、先代のPCX150は125ccのPCXを

ただ高速道路を走れるようにしただけの平凡な印象でしたが

今回のPCX160は排気量が上がっただけでなく

圧縮比も125ccのPCXを超える12.0という事で

エンジンの仕様的にも本気度が高いですね。

ただ、単気筒エンジンでは排気量が上がると

どうしても振動が大きくなるので

回転フィーリングは125ccの方がシルキーで滑らかですし

お尻に伝わってくる振動も

125ccのPCXの方が明らかに穏やかです。

あと、走らせる時の新鮮さや面白さでは

やはりハイブリッドのe:HEVで

モーターアシストの加速は例えるなら

マリオカートのキノコみたいなもので

一定時間だけキュイーーーンっと速くなる所に

面白さを感じています。

加速力ではPCX160に到底敵いませんが

モーターアシストによりストップ&ゴーが得意なので

スタートダッシュでは負けませんし

速いだけでなく、その時の燃費が圧倒的に良いので

高い次元で燃費と加速力を両立出来るのは

e:HEVだけだと思います。

ただ、車体価格はPCX160よりも高いので

ガソリン代と任意保険代で約4万円の車体価格差を

どれだけ回収出来るかが問題ですね。

 
JF81とJK06PCXテール

他のどのメーカーも

ハイブリッドのバイクは作っていないので

e:HEVは個性が強いというか、唯一無二の存在というのも

所有する喜びにつながる大きな要素だと思います。

PCX160はずーっと速いけど

PCX e:HEVは一定時間だけ速い・・でもそれが面白い。

そんなe:HEVの印象でした。

 

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