HONDA PCX e:HEV インプレッション Vol.5

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PCX_e:HEVモードセレクトスイッチ

走行モードを変更するスイッチ

次はe:HEVの走りの部分を見ていきます。

ハブリッドモデルのe:HEVだけの装備として

走行モードのセレクトスイッチが付いていて

通常の「D」モードから「S」モードに切り替えが出来ます。

長押しするとアイドリングストップ機能をストップ出来ますが

そこそこ長めに長押しする必要があるので

ちょっとめんどくさいですね。

 
PCX_e:HEVアイドリングストップ表示

強化されたアイドリングストップ機能

アイドリングストップ機能を止めるのはめんどくさいのですが

他のPCXとは違い、強力なリチウムイオンバッテリーによる

モーターによってエンジンを掛けるので

アイドリングストップから加速するまでの

タイムラグはかなり小さく

ちゃんと使えるアイドリングストップ機能です。

特にエンジンが掛かっていない状態からの

モーターアシスト全開のトルクフルな加速は

エンジンだけでは絶対に出来ない芸当なので刺激的です。

 
PCX_e:HEVメーターパネル

メーターパネル

e:HEVは専用のメーターパネルが採用されていて

「D」の走行モードの表示と

その下にあるバッテリーのセグメントバーは

一般的な鉛バッテリーではなく

ハイブリッドシステムに使われる専用の

リチウムイオン電池の容量です。

右側にはモーターの稼働状況を表示するメーターもあります。

 

モーターがアシストする条件

モーターのアシスト具合は

スロットルを開く速度に反応するので

ゆっくりめにスロットルを全開にしても

モーターは全く反応しません。

つまり、e:HEVでも普通のPCX125として走る事も可能ですし

走行条件によってはスロットルを素早く小さく捻る事で

よりモーターに頼った加速も出来ます。

全ては右手の捻り具合だけで

モーターのアシストをコントロール出来ます。

 
PCX_e:HEVモーターアシストメーター

走行モードの違い

エンジンを掛けると常に「D」モードから始まり

セレクトスイッチを押すと「S」モードに切り替わります。

Sモードでは、より積極的にモーターが

エンジンの加速をアシストするようになります。

DモードとSモードの違いは

スロットルを開く速度に対する敏感さで

Dモードだと1つしかセグメントが付かないような

スロットルの開く速度でも

Sモードだと2つ、あるいは3つ付くので

大抵の場合、常にモーターがアシストしながら

加速する感じになりますが

モーターが1回にアシスト出来る時間は最大で4秒です。

 
PCX_e:HEV充電中

回生ブレーキと充電のタイミング

専用のリチウムイオン電池へ充電している時は

チャージ側のセグメントが2段階で表示されます。

アクセルをオフにしてから約1秒後に

走っている時の運動エネルギーを

モーターが回収する回生ブレーキにより充電されます。

それにより、e:HEVでは他のPCXよりも

エンジンブレーキのような制動力が強めに掛かかります。

信号機が少ない山道等、回生ブレーキで充電が間に合わない場合は

スロットルの開き加減が緩い加速時にも充電されますし

停車時のアイドリング中にも充電されます。

つまり、充電のタイミングは

自動車のハイブリッドシステムと同じですね。

ちなみにリチウムイオンバッテリーの容量は必要十分以上で

滅多にメーターが減ることはないのですが

これは数年後にリチウムイオンバッテリーが劣化した時にも

十分な容量を確保する為だと思われます。

 
HSTCキャンセル

電子制御のHSTC(ホンダセレクタブルトルクコントロール)

これはe:HEVモデルだけでなく

全てのPCXシリーズでHSTCが標準装備されました。

HSTCは通称、トラコンと呼ばれている

トクラクションコントロールシステムで

駆動輪の後輪がアクセルオンによって滑った時に

勝手にアクセルを緩めてくれる電子制御です。

特に雨の日にマンホールの上を後輪が通過する時には

威力を発揮してくれます。

PCXではセンタースタンドを立てた状態で

アクセルを捻るとHSTCの制御を確認出来ます。

これはPCXに限らず、電子制御を使う全ての車両に言えるのですが

HSTCのようなトラコンが過剰反応する状況として

泥濘んだ泥道を走る場合など

極端に路面が滑る状況では

アクセルを入れても車体が全く反応しなくなる可能性があるので

そういう道ではHSTCを解除して走ります。

 

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