HONDA PCX e:HEV インプレッション Vol.3 |
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エンジン |
最初にも少し触れましたが
排ガスをクリーンにする為の高圧縮化や4バルブ化、
さらにはシリンダーのショートストローク化などにより
JF81型よりも0.5PSほど出力が上がり
12.5PS/8750rpmになりましたが
最高出力を発生させる回転数が
JF81型よりも250回転ほど上がりました。
最高トルクの数値は同じで1.2kgfですが
やはり発生させる回転数が1500回転ほど上がり
6500回転になりました。
なので先代と比べると確実に高回転型のエンジンになりました。
つまり、5000回転あたりまでの低~中回転域では
エンジン単体で見るとJF81型の方が速い可能性が高いです。
しかし、JK型PCXでは高回転型に移行したエンジンに合わせて
ギア比が変更されているので
低~中回転域での加速を補うと共に
高回転域でよりパワーが発揮出来るようになっています。 |
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ギア比の比較 |
左:JF81 右:JK型
それでは実際にエンジン回転数と速度を比較して
ギア比の違いを見ていきたいと思います。 |
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停車状態から徐々に加速をした4800回転あたりの速度ですが
左のJF81では積極的に変速をしているので
速度が乗っていますが
右のJK型ではあえて変速させていないようで速度が遅く
かなりローギヤードなギア比の状態ですね。
これにより高回転型のエンジンになった事で弱くなった
スタートダッシュ時のトルクをカバーしています。
しかし、加速力はギア比でカバー出来ても
そのしわ寄せは燃費に影響するので
発進や停止を行うWMTCモード値では47.4Km/Lになり
JF81型よりも3.3Km/Lほど落ちています。 |
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次は両車の速度を合わせてみますが
時速60Km/h時のエンジン回転数を見てみます。
変速するタイミングがJF81型とJK型では違う事は
先ほどでも分かりましたが
速度によってはこのように回転数の差が縮まりますね。
やはり時速60Km/hの回転数は定地燃費値に影響するので
JK型でも盛んに変速が行われて
かなりJF81型の回転数に近づきましたが
それでも300回転前後は高いようですね。
しかし、JK型ではエンジンの熱効率が上がった事もあってか
カタログの定地燃費値では55Km/Lになり
JF81型よりも0.4Km/Lほど燃費が改善されています。 |
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次は時速70Km/h時のエンジン回転数ですが
やはり両車の変速タイミングの違いにより
速度によってはかなりの回転数の差が出ていて
JK型はJF81型に対して常に回転数が高い事が分かります。 |
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もっとも重いギア比に移行した時速90Km/h時では
やはり300回転ほどJK型が
ローギヤード化されている事が分かりました。
ちなみに加速力に関しては
両車とも誤差程度の差しか無かったので
0.5PSのエンジン出力の差は無視して良いレベルでした。
エンジン自体はかなりスポーティな仕様に変貌しましたが
CVTの設定がホンダらしく
かなり燃費を意識した仕様なので
JK型PCXの隠された加速力を発揮するには
ウェイトローラー等のチューニングが必須かもしれません。 |
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ちなみにスパークプラグを交換する時などに使える
メンテナンス用の小窓は
JF81型と比べて大きく拡大されているので
メンテナンス性も上がっていますよ。 |
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フロントブレーキ |
JF81型まで存在していたコンビブレーキが廃止され
すべてのグレードでABSが標準装備されました。
フロントタイヤがロックしないというのは
特に緊急時の急制動には絶大な効果を発揮しますね。
制動力に関しては先代のPCX150やハイブリッドでもそうでしたが
コンビブレーキを採用するモデルと比べて
ABSモデルのフロントブレーキは
かなり効きが良いので不満は全くありませんし
のちに詳しく説明していますが
特にハイブリッドモデルではフロントブレーキに合わせて
リアの回生ブレーキも同時に掛かるので
125ccクラスのスクーターを並べても
トップレベルの制動力だと思います。 |
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リアブレーキ |
リアブレーキはドラムブレーキから
ディスクブレーキに変わったものの
ABSはフロントのみの1チャンネル仕様なので
リアタイヤはロックしますね。
リアタイヤがロックする事で車体が不安定になりますが
リアタイヤの使い方によってはロックした方が良い事もあるので
一長一短なんですが
やはりブレーキに関しても機能を拡大させつつ
絶妙にコストダウンしているようですね。 |
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