HONDA PCX ボスワッシャーによる加速の違い Vol.2 |
それでは取付作業編ですが この状態までクランクケース内を分解します。 作業の詳細は ウェイトローラーを交換するページにて掲載しています。 |
こんな感じでボスワッシャーを通して 後は逆の手順で元に戻すだけで作業終了です。 ヤマハのNMAX用のボスワッシャーですが このようにPCXのプーリーボスとピッタリサイズなんで 安全に使用する事が出来ます。 今回は2枚までボスワッシャーを噛ましてテストを行います。 本来ボスワッシャーは0.2ミリ厚のを1枚ずつ追加して テストしていくような繊細な作業なので 0.5ミリ2枚を使った1ミリ厚は結構無理をしていますよ。 |
ボスワッシャーを噛ましたら組み直して エンジンを掛けて前に進まない程度に軽くアクセルを煽ります。 この時にドライブフェイスのナットを 仮止め程度に締めると簡単に飛んでいくので テストと言えども本締めしないと危険ですよ。 ナットの締め付けトルクは59N・mです。 |
空回しした後にリア側にある ドリブンフェイス側のVベルトの状態を確認します。 |
するとボスワッシャーの厚みによって このような違いが出ます。 ボスワッシャーを噛ましていない状態だと ドリブンフェイスの外側にあるラインとツライチ状態ですが 0.5ミリ厚のワッシャーを噛ませると ドリブンフェイスのラインより少しはみ出した状態になります。 0.5ミリ厚のワッシャーを2枚噛ませると 完全にドリブンフェイスからはみ出した状態になりました。 ボスワッシャーを噛ませるとドライブフェイス側の幅が広がり Vベルトが溝に深く落ち込み その分ドリブンフェイス側にVベルトが移動するので こういう結果になります。 |
PCXはクランクケース内のスペースカツカツサイズの 大きなプーリーが入っているので このようにVベルトがクランクケースに干渉した跡が残ります。 ボスワッシャーを噛ませると 先ほどの写真のようにドリブンフェイスのより外側に Vベルトが移動するので 当然ですがドリブンフェイス回りのクランクケースに Vベルトが干渉しやすくなります。 逆にボスワッシャーを噛まさなくても ドライブフェイスの外側にVベルトが移動する 時速85Km/h以上で走行を続ける事で ドリブンフェイス側のクランクケースにVベルトが 干渉しやすくなります。 結局、左右どちら側を干渉させやすくするかの話なんですが 基本的にPCXはベルトがクランクケースに干渉しやすいというか ノーマルの状態でも干渉するという事ですね。 |