SUZUKI アルト F 車高調の取付 Vol.1 |
今回はアルトFに車高調整式ショックアブソーバーを取り付けます。 足回りをチューニングするうえでもっとも安く済ませるなら アルトワークス純正ショックとローダウンサスを 組み合わせる方法だと思いますが 前後の車高を調整する事は出来ません。 今回はエアロダイナミクスの事も考慮した緻密な 足回りのセッティングをする為にも車高調を導入します。 今回用意したアイテムは BLITZ(ブリッツ)のDAMPER ZZ-R(92348)です。 アルトワークス用の全長調整式の車高調で ショックの減衰力は32段階で調整出来ます。 メジャーなメーカーの中ではたぶん もっともリーズナブルな車高調です。 |
まずは付属品を見ていきますが 車高を調整する時に使う3種類のフックレンチと 減衰力を調整する為のダイヤル式のネジが6本あります。 その中の2本は延長タイプで リアの内張に穴を開けて通す事で 内張を外さずに減衰力の調整が出来るようになっています。 丸いゴムはスプリングに取り付けるサイレンサーラバーで 縮んだ時にスプリング同士が接触する所に取り付ける事で 異音の発生を抑えます。 あえて今回は取り付けしませんでしたが 特に異音は気にならなかったです。 |
そしてNAのアルトがアルトワークス(ターボRS)用の フロントショックを取り付ける時に 必ず必要な純正部品が ストラットベアリング(型番:41742-74P10)で2個必要です。 |
左:アルトワークス・ターボRS用 右:NAのアルト用 ストラットベアリングを比較してみると ワークス用の方が大きいですね。 |
ストラットベアリングはこんな感じで スプリングアッパーシートの上に取り付ける部品です。 まだこの上にワッシャーとアッパーマウントが付きますが スズキ車特有な構造の為、車高調には付属しておらず それは純正のショックから外してここに取り付けるので 一般的な車高調よりも少し手間が掛かります。 |
予め純正ショックから移設する部品を用意しておく事で 車高調を完成した状態で車体に取付出来るので 純正のショックを分解しなくても済みますよ。 必要な部品は先ほど紹介した ストラットベアリングのすぐ上に取り付ける ワッシャー(型番:41711-52R00)と ワッシャーの上に乗せるアッパーマウント(型番:41710-62R50) それらを上から固定するナット(型番:08310-0012A)です。 これを2セット用意します。 |
スプリングアッパーシートの上に ストラットベアリング、ワッシャー、アッパーマウントの順に乗せて 最後にセンターのロッドを六角レンチで押さえながら ナットを締めると車高調が完成します。 |
NAのグレードの低いアルト限定の効能なんですが 純正ショックには無い スタビライザーを固定するブラケットが付いているので 車高調を入れる事でスタビライザーを 取り付ける事が可能になります。 |
気になる重量ですがまずはアルトF純正の フロントショックから量ってみると3634gでした。 |
ワークス用のフロント側のZZRダンパーを量ると3885gでした。 若干重くはなっていますがほぼほぼ同じでしたね。 純正ショックよりも全長は短いのですが 太く骨太になっているので 明らかに剛性が上がったような手応えを感じ取れますよ。 |
次はアルトF純正のリアショックを量ってみると1200gでした。 このHA36Sの頃から普通小型車と同じように ショックをボディに突き刺して 車内から固定するタイプに進化していますね。 その方が取付剛性が上がるので性能的には良いのですが 後部座席と内張を外さないと交換出来なくなったので メンテナンス性は大幅に落ちました。 |
ワークス用のリア側のZZRダンパーを量ると1546gでした。 これもフロント側同様に短いのですが かなり太くなっているので剛性アップが期待出来ますね。 このショックの長さがリアサスペンションの 最大ストローク量になります。 スプリングの土台と一緒にショックの長さを変える事で 車高を変化させる事が出来ます。 |
ついでにアルトF純正の リアのスプリングを量ると637gでした。 |
リア側のZZRダンパーのアジャスター部分とスプリングの重量は こんな感じになりました。 スプリングは巻数が少ないというか圧倒的に短いので軽いのですが 土台部分を含めると純正とほぼ同じ重さになります。 |
それでは作業編ですが まずはリア側から交換します。 後部座席の両側にある内張を外す必要があるので まずは後部座席を取り外す所から始めます。 後部座席を取り外す作業はここのページで説明しているので ここでは飛ばしますよ。 |
それでは後部座席の両端にある内張を外すので 先に後部座席のドアを開けて スカッフプレートを矢印のあたりから浮かせて外します。 片側の説明しかしませんが 反対側も同じ作業を行って下さいね。 |
スカッフプレートが外れました。 |
次は車体の後ろにあるここのリベットタイプのクリップを外します。 クリップの外し方は真ん中の丸い部分を浮かせてから 全体を抜き取ります。 |
ここにツメがあるので外しておきます。 |
ツメはこういう向きで引っ掛けてあります。 |
内張をめくっていきますが まずはゴムをめくってここから横に向かって 白い内張の境目を全て剥がします。 |
ここのツメは比較的簡単に外れます。 |
白い内張との境目が全て剥がれました。 |
次はリアハッチにそって下に向かって外していきます。 無理矢理剥がしても良いのですが クリップが破損する可能性があるので 内張を少しめくりクリップの位置を確認したら クリップリムーバー(内張剥がし)を使って クリップを浮かせて外すと確実ですよ。 |
その下にももう一つクリップがあります。 後は内張のセンターあたりにもクリップがあるので 手前に内張を引っ張って剥がします。 |
あとは後部座席のドアを開いて 車体前方に向かって内張を押すと外れます。 |
内張が剥がれると リアショックの上部が見えるようになります。 |