SUZUKI アルト F インプレッション Vol.3

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HA36SアルトFのディスクブレーキ

フロント ディスクブレーキ

制動力は恐ろしく優秀で

ヘタなスポーツカーより止まります。

ブレーキサイズは900Kg前後の車両に

採用されている物と同じであり

約300Kgほどマージンがあるので

制動力が高いのも当然ですね。

ブレーキのフィーリング的には至って普通ですが

とにかく良く止まります。

ブレーキパッドに関しては現代の一般的な車両と比べると

ブレーキダストがよく出ますね。

パッド自体もダストを抑えるよりも制動力重視な感じですね。

 
HA36SアルトFのドラムブレーキ

リア ドラムブレーキ

ドラムブレーキなので当然ですが良く効きますね。

特にサイドブレーキの効きが

ディスクブレーキの車両よりも良いので有りがたいです。

車両が軽いので熱によるフェードも

気にする必要はないと思います。

ディスクブレーキに対してドラムブレーキに

悪い印象を持っている人も多いと思いますが

ドラムブレーキは同サイズのディスクブレーキよりも軽量なので

バネ下重量の軽量化に寄与していますし

回転時の引きずり抵抗が少ないので

燃費にも貢献しています。

特にアルトのような軽量な車両では

ドラムブレーキのデメリットが出にくいので

アルトに適したブレーキだと思います。

ちなみにサイドターンの時に

ABSが邪魔をする事はないので

簡単にリアタイヤをロックさせられます。

 
HA36Sアルト前後重量配分

前後重量バランス

AGSモデルのFグレードでは

車検証に記載の重量は620Kgで

フロント:390Kg リア:230Kg なので

前後重量配分は63:37になります。

エンジンまわりのフロントが軽い事も

NAエンジンの良い所ですし

そもそもエンジンパワーがないので

フロントが軽い事でのトラクション不足に陥る事もないです。

ステアリングを切った状態でもトラクションの掛かりが良く

LSD(リミテッドスリップデファレンシャル)を

あまり必要としない所もNAエンジンの良い所ですね。

 
HA36Sアルト純正ホイールとタイヤ

タイヤとホイール

これはホイールカバーを取り付けていない状態ですが

13インチの145/80のタイヤが付いています。

銘柄はダンロップのEC300で

様々な車両の純正タイヤとして採用されている

いわゆるエコタイヤで

転がり抵抗の少なさや重量の軽さがウリのタイヤなので

高いカタログ燃費値を叩き出すのに一役買っています。

一番残念に思える所は

足回りのフニャフニャセッティングに

この80扁平のEC300の特性が合わる事によって

ステアリングのセンターがビシっと決まらず

実に曖昧な手応えですね。

この特性がこのクルマを近所のお買い物クルマに

成り下げている一番の原因で

高速道路の比較的高い速度領域で安定して走る事を

まるで諦めたかのような特性に思えます。

ちなみにタイヤとホイールの

一本あたりの重量は約8.8Kgなので

指一本でも持ち上げられるほど軽量です。

タイヤの指定空気圧が280KPaなので

異常なほど高めな数値ですが

やはりカタログの燃費を良くする為だと思われ

このパンパンなタイヤでも乗り心地を維持させる為に

あのフワフワのサスペンションが必要だったのでしょう。

 

ボディ剛性

先代よりも大幅に軽量化された事で気になるのはやはり

身体に感じるボディの剛性感ですが

先代のアルトと比べてむしろボディの剛性感が

良くなっている所は最初に試乗した時に驚いた所でした。

同社のスズキの軽自動車と比べても

全く遜色ない感じですが

ホンダのNシリーズと比べてしまうと

どうしてもボディのペラペラ感を感じるというか

圧倒的に負けているとしか言えないのですが

アルトと同じセダンタイプのN-ONEでも

200Kg近く車重が重いので当然といえば当然です。

アルトに乗っていて特に気になるのは

ステアリングに伝わる微振動くらいなので

個人的には後からいくらでも補強が出来るボディ剛性よりも

出来るだけ軽く作って欲しいと思っています。

 

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