HONDA 2024 CBR600RR インプレッション Vol.6

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CBR600RR(8BL-PC40)フロントサイドビュー

2024年製 CBR600RRの総評

2024年式のCBR600RRを一言で表現するなら

完全体のPC40型・・だと思いました。

2010~2018年までMoto2に

CBR600RRのエンジンを供給していた事も含め

非常に長い熟成期間を経て

この2024年式の高い完成度に到達したと考えれば

初期型のCBR600RRに乗っていた事もあり

特別な想いがより強くなりますね。

2007年の初期型から最終型とも言える2024年式でも

当時と同じPC40型のまま

フレームもエンジンも据え置きなので

購入前にもっとも懸念していたのは

古さのような物を感じる事でしたが

それを微塵にも感じる事が無かったので

このCBR600RRは紛れもなく最新のバイクでした。

その理由には電子スロットルやクイックシフターなど

手厚い電子制御の装置が搭載されている事や

フルカラー液晶メーターなど

視覚的にも最新のバイク感をしっかり味わえた所だと思います。

見た目がほぼ同じの2020年式と2024年式を比べても

違いがかなりあったと思いますが

そのくらいの頻度で細かな部品を

バージョンアップしている訳なので

2007年式の初期型と比べれば

2024年式は、もはやフルモデルチェンジに匹敵する

それ以上の進化を果たしているのだと思います。

しかも、2020年式に対して2024年式では

クイックシフターが標準装備されたり

塗装の価格が安いブラックカラーが選べるので

値上げが当たり前のご時世なのに

実質、値下げしている所にも驚きでした。

個人的な要望を言うとしたら

CBR600RR SPのようなグレードを作って

200万円以下でブレンボのブレーキと

オーリンズのサスペンションを導入してくれれば

さらに快適なCBR600RRになると思いました。

 
CBR600RR(8BL-PC40)正面

エンジン自体はフルパワー化した事で

パワーが絞られていた初期~中期のCBR600RRと比べれば

高回転域でのピークパワーに的を絞った

サーキット寄りの尖った性格になったと思うのですが

サスペンション自体はよりストリート向けに調整された事で

エンジン以外では今までよりも

より優しい公道向けなSSになったように思えました。

つまり、比較的簡単に交換できる

サスペンションを交換するだけで

バリバリのサーキット仕様にも変貌させられるので

サーキットガチ勢から公道まったり派まで

よりユーザーの裾の尾が広がったように思えますね。

まあ、ガチでサーキットを走るなら

1000ccクラスのSSをお勧めしますが・・

ただ、どれだけ公道に適した設定になったと言えども

レースで勝つために作られたSSという事は変わりないので

一般的なネイキッドのバイクと比べれば

公道を走るにしても、それなりの苦しみを伴います。

長時間の前傾姿勢地獄・・

夏場は巨大なラジエターからの熱風地獄・・

そしてエンジンに対してフレームのサイズがカツカツなので

キンキンに熱せられたフレーム・・

あと、お尻への突き上げ地獄というのもあるのですが

2024年のCBR600RRに限っては克服されているというか

セッティングさえソフトにしていれば問題ないと思います。

なので夏の時期だは正直、乗れなくなるというか

乗らない方が良いので

そういった点からもSS一台だけの運営は

よほどのドMくらいしか耐えきれないと思いますし

その事でバイク自体を嫌いになる可能性も高いです。

なので自動車や125ccのバイクでも良いので

SSから逃れられる乗り物をもう1台あった方が

末永くSSのマシンと付き合っていけると思います。

 
CBR600RR(8BL-PC40)テールビュー

CBR1000RR-Rに憧れるのはやめましょう・・

2020年に現行モデルのCBR600RRが復活した年は

年間1000台の生産でしたが

思ったよりも需要があったのか

2024年には年間生産台数は1500台に増えて

さらにブラックのカラーバリエーションも増えました。

カワサキも新型のZX-6Rを発売するなど

何だかまた600ccのSSが盛り上がってきたように思えますが

その理由はおそらく

1000ccクラスのSS(CBR1000RR-R等)の価格が

格段に上がってしまったので

600ccのSSが相対的に安く思えるからかもしれませんね。

PC40初期型の頃はCBR600RRとCBR1000RRの価格差は

わずか30万円ほどでしたが

2024年の今現在では90万円以上の差があります。

それはカワサキのZX-6RとZX-10Rを見ても

ほぼ同じ価格差になっていますね。

何よりサーキットを走る気が全くない場合は

1000ccのパワーは公道ではエグ過ぎて

持て余してしまうというか

1速のレッドゾーンまで回して2速に入れて間もなく

時速200Km/hに到達してしまう事もあり

丁度良いスピードレンジが基本的に

時速200Km/hからなんですよね・・

600ccのSSでもスピードレンジは

時速150Km/hくらいなので

公道で走らせるにはオーバースペックなんですが

それでも1000ccよりは、よっぽどマシというか

特に2024年式はPC40型の中でも

もっともギア比が軽いので

エンジンをブン回せる余白が僅かに残っています。

つまり、SSのバイクは1000ccがサーキット用で

600ccが公道用と言い切っても良いと思いますし

公道を走るなら間違いなくCBR600RRの方が扱いやすく

軽快で爽快なのは間違いないです。

 

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