CB1300SF VS VFR800F 合同インプレッション Vol.5

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CB1300SF(SC54)フロントフォーク

フロントフォーク・・CB1300SF(SP)

SHOWA製のスタンダードもオーリンズ製のSPも

43mmの正立フォークということで内容的には同じですが

SPではシート高が10mmアップしている事もあり

オーリンズ製のフロントフォークはSHOWA製よりも

少し全長が長くなっています。

正直、スタンダードのCB1300でも

十分以上に優れた乗り心地の良さなのですが

オーリンズの特徴としては

ストローク時のフリクションが極めて少なく

ほんの僅かに体重を乗せただけでも反応して

スムーズにストロークしてくれるので

出来るだけソフトにセッティングすると

おそらく油とコイルスプリングを使ったサスペンションの

物理的な限界点なんじゃないかと思わせるような

究極の乗り心地を体験出来ます。

工場出荷時の設定でも

ある程度柔らかめにセッティングされているので

典型的なツアラーの足ですね。

 
CB1300SF(SC54)フロントフォークトップキャップ

あと、SHOWA製とオーリンズ製の違いとして

SHOWA製ではスプリングのプリロードと

伸び側の減衰力のみ調整が出来ますが

オーリンズ製ではフルアジャスタブルなので

縮み側の減衰力調整も行えます。

あと、オーリンズでは伸び側と縮み側が独立しているので

左側のフロントフォークで縮み側

右側のフロントフォークで伸び側の調整が20段階で行えます。

ちなみにオーリンズではプリロードのネジを回しても

伸び縮みしてこない特徴があるので

見た目からではプリロードのセッティングが分からないですね。

 
CB1300SF(SC54)リアサスペンション

リアサスペンション・・CB1300SF(SP)

リアサスペンションはスタンダードモデルのSHOWA製でも

フルアジャスタブルなので

縮み側・伸び側の減衰力調整と

スプリングのプリロードを調整出来るのですが

伸び側15段階、縮み側4段階、プリロードが5段階なのに対し

SPのオーリンズ製では伸び側30段階、縮み側20段階

プリロードは無段階で調整が行えるので

フロントフォーク同様にセッティング出来る幅が広く

自由自在に好みのサスペンションにする事が出来るので

走ってはセッティングをするの繰り返しが面白いですね。

 
VFR800F(RC79)フロントフォーク

フロントフォーク・・VFR800F

SHOWA製の43mmの正立フォークということで

CB1300のスタンダードモデルと同じ内容ですが

アルミ削り出しのアウターチューブの美しさは

CB1300SPが装着している

オーリンズ製のフロントフォークにも通じる物があるので

やはりVFRは部品一つ一つに

お金が掛かっている印象がありますね。

工場出荷時の設定では硬くもなく柔らかくもない印象なので

まさにスポーツツアラーな設定だと思います。

 
VFR800F(RC79)フロントフォークトップキャップ

フォークトップではプリロードと

伸び側の減衰力のみ調整が出来ますが

減衰力を無段階で調整出来る所も

CB1300のスタンダードモデルと全く同じ内容ですし

フォークトップの見た目もほぼ同じですね。

 
VFR800F(RC79)リアショック

リアサスペンション・・VFR800F

リアサスペンションの動きは

ある程度フロントフォークとも連動している所があるので

工場出荷時の状態では

硬くもなく柔らかくもないといった印象は同じですね。

 
VFR800F(RC79)リアショック減衰力調整

リアショックの減衰力調整は

フロントと同じく伸び側だけ調整が出来ますが

長いマイナスドライバーのような工具が必要です。

VFR800Fは1本で支えるモノショックという事で当然

プロリンクが採用されていますね。

最新のCBR1000RR-Rではリンク構造が変更されている事もあり

長く続いたこの仕様のプロリンクは今後

無くなる可能性がありますね。

 
VFR800F(RC79)リアショックプリロード調整

リアショックのプリロード調整はタンデムステップの所まで

ダイヤルが延長されているので

タンデムする時や荷物を多く載せる時など

工具を使わずに臨機応変にプリロードを変更出来ます。

縮み側の減衰力が調整出来ないVFRでは

前後ともにプリロードを弱める事で

ちゃんとツアラーしているソフトな足にも出来ますよ。

 
CB1300SF(SC54)フロントブレーキ

フロントブレーキ・・CB1300SF(SP)

SPにはブレンボ製のモノブロック対向4ポッドの

ラジアルマウントキャリパーに310mmダブルディスクで

スタンダードモデルはニッシン製の対向4ポッドキャリパーに

310mmダブルディスクという事で

メーカー云々よりもブレーキの内容自体が違うので

ブレーキレバーから伝わるフィーリングも

当然変わってくるのですが

ブレンボ製キャリパーのもっとも優れた所は

ブレーキレバーを握った時よりも

戻す時のピストンの戻りのスムーズさだと思います。

そんな細かい事よりも

ブレンボのキャリパーが付いているという

ビジュアルの差がもっとも大きいんじゃないでしょうか・・

 
CB1300SF(SC54)リアブレーキ

リアブレーキ・・CB1300SF

SPもスタンダードモデルも同じで

ニッシン製の片押し1ポットキャリパーに

256mmのディスクなんですが

大抵の大型バイクはこのキャリパーを使っているので

至って標準的なブレーキですね。

 
VFR800F(RC79)フロントブレーキ

フロントブレーキ・・VFR800F

トキコ製のモノブロック対向4ポッドの

ラジアルマウントキャリパーに310mmダブルディスクという事で

CBR600RRと全く同じブレーキなんですが

ブレーキパッドの摩擦材は違うので

おそらく、あえてCBR600RRのように

ガツンとブレーキが効かないようにして

扱いやすくしているように思えますね。

メーカーが違うだけでCB1300のSPとも全く同じ内容なので

CB1300のスタンダードモデルと比べると

VFR800Fの方が高性能なブレーキになりますね。

トキコ製とブレンボ製のメーカーの違いは

やはりピストンの戻りのリニアさだと思うのですが

使われているブレーキパッドの

摩擦材の違いの方が何より影響が大きいので

CB1300SPのブレンボの方が

握り初めの初期制動から立ち上がりが良い印象なんですが

VFRでもパッドを交換すれば何とでもなる要素ですね。

 
VFR800F(RC79)リアブレーキ

リアブレーキ・・VFR800F

リアには250ccクラスのフロントブレーキのような

ニッシン製の片押し2ポットキャリパーに

256mmディスクの組み合わせなんですが

リアに2ポットキャリパーは非常に珍しいと思うのですが

他の車種を見るとCB1000Rが

2ポットキャリパーを採用している事から

ホンダの片持ちスイングアームの車両は2ポットみたいですね。

ブレーキの効きの良さはキャリパーよりも

パッドの素材が大きく影響するという事もあり

高い摩擦力のパッドに交換する事で

2ポットキャリパーの本領を発揮出来るのですが

そもそもリアブレーキを強く掛ける事はないですよね・・

 

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