テストドライブ日記 スズキ スイフト 1Lターボ

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グレード:RSt
カラー:ピュアホワイトパール
エンジン:996cc 直列3気筒ターボ
ミッション:6速AT
価格:1,704,240円

RSの欧州仕様の足回り

RSは足回りだけでなく立体的なエアロバンパーやスポイラーなど

見た目からしていかにも速そうなんですが

RSモデルと普通のスイフトとの足回りの違いは

バネの硬さよりもショックアブソーバーの縮み側の

減衰力の高さを感じました。

それによりコーナーでのロールスピードが

緩やかになっているのでよりタイヤの接地感が増していますし

ステアリングレスポンスも良くなっているので

狙ったラインを性格に走れます。

ステアリングを回した時の重さも少し増しているので

路面の状況がより手に伝わってきます。

乗り心地的には、硬く感じるかどうかは

乗る人の車歴に関わってくるので何とも言えませんが

私は思っていたほど悪くは感じませんでしたし

正直、RSモデルなんてわざわざ作らなくても

この足回りやステアリングの設定を

スイフトの標準仕様にした方が

よりスイフトの個性が出せたのではないかと思いました。

ただ、縮み側の減衰力を上げた事によって起きる弊害は

歩道等の段差を乗り越えた時に

日本車離れした突き上げを感じる事です。

この突き上げ感が多くの日本人に嫌がられると思われ

わざわざRSを別に設定しないといけない理由だと思いました。

 
ZC43Sスイフトハイブリッド

流行のダウンサイジングターボは期待通りの動力性能

ベースの1.2リッターのNAエンジンでも

普通に走ってる限りでは動力性は必要十分なんですが

ちょっと飛ばして走ろうかと思って

深くアクセルを踏み込んでも特に何も起きないというか

少し眠たい加速しか出来ませんが

このターボモデルではちゃんと「速い!」

と思わせてくれる期待通りの加速をしてくれます。

加速性能的には先代のスイフトスポーツに匹敵すると思います。

1000ccでも3気筒エンジンという事で気になっていた

停車時からの出だしでも、さほど力不足を感じず

ターボラグもほとんど感じること無くすぐに立ち上がるので

いかなる状況でも加速においては

1000ccの3気筒エンジンのネガな部分は感じませんでした。

しかし、静粛性に関しては1.2リッターの4気筒エンジンと比べると

アイドリング時の振動や騒音が少し大きく感じますね。

1500回転のごく低回転域では

3気筒エンジンの荒さが少し顔を出しますが

軽自動車から乗り換えてみると、静かと思えるレベルに

収まっていると思います。

 
ZC43Sスイフトハイブリッド

トルコン式の6速AT

CVTとのもっとも大きな違いは

MTに近いアクセルレスポンスを持っているという所で

アクセルを踏むと正確にクルマが反応してくれます。

しかしですね・・

普通にドライブモードで走っている時には

全く何の問題もありませんでしたが

マニュアルモードにした時の変速レスポンスが異常に悪く

パドルシフトを操作してから実際に変速するまでの

タイムラグが大きいので走りがギクシャクしてしまいます。

しかもマニュアルモードでも全開加速をすると

5500回転を過ぎたあたりで勝手にシフトアップします。

つまり、レッドゾーンまでのマージンを

1000回転近く持たせているので

きっちりレッドゾーンまでエンジンを使い切る事が出来ません。

しかもその大きなマージンのおかげで

シフトダウンをするにもかなり回転数を落とした状態でないと

シフトダウンしないので、高い回転数を維持して

走る事はもはや困難と言えます。

これはスポーツ走行においては致命的というか

運転していても面白くないというか正直、冷めます。

足回りもエンジンもスポーティなんですが

この6速ATだけが残念な事に近所のお買い物仕様なんです。

この1LターボこそもっともMTが相応しいのではないかと

思いましたが、残念ながら6速ATのみの設定です。

 

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