Ninja ZX-25R 動力性能の検証 Vol.1

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ZX-25Rエンジンスロットル

今回はZX-25Rの動力性能に的を絞ったコーナーです。

同排気量の他の車両と比較する事で

ZX-25Rの動力性能を可視化してみたいと思います。

 
ZX-25R最高速

最高速度

まずは身体を伏せた状態での最高速度を計測しました。

メーター読みで時速181Km/hを記録し

GPSの速度計では170Km/hでした。

今まで250ccクラスの最高速度記録だった

CBR250RRを5Km/hほど上回りました。

これは400ccクラスが出せる最高速度の領域なので

CBR250RR以外の車両では相手にならないでしょう。

タコメーターを見てみると

レブリミットにはギリギリ届いてはいませんが

エンジンパワーのピークである15500回転を

大幅に越えているので

スプロケットを交換してローギヤード化する事で

最高速度はまだ伸びそうですね。

 
ZX-25R速度計

ちなみに身体を伏せずに最高速度を計測してみると

メーター読みで時速173Km/hを記録しています。

 
ZX-25Rレブリミット

レブリミットの詳細

ZX-25Rのレブリミットを調べてみると

18200回転あたりまで回せました。

エンジン出力のピークが15500回転という事もあり

加速感は16000回転を過ぎたあたりから落ちてくるので

18000回転まで引っ張る意味は無いのですが

ギア比が離れている1速から2速へのシフトアップ時だけは

引っ張り気味にした方が速いと思います。

大抵のバイクはレッドゾーン=レブリミットですが

ZX-25Rの場合はレッドゾーンである17000回転が

最速のシフトタイミングポイントという感じですね。

あと、18000回転も回っているのに

1速目は67Km/hまでしか加速出来ないので

かなりのローギヤードな事が分かりますね。

 
ZX-25Rの0-100Km/h加速

0-100Km/h加速

ZX-25Rの0-100Km/h加速を

他の250ccの車両と並べてグラフ化しました。

縦が時間で横が速度になりますが

ここでの共通レギュレーションとして

MT車では停止状態から2000回転以下でクラッチを繋げる事で

一般公道での実用的な加速性能を検証しています。

ZX-25Rではすでにアイドリグで2000回転ほど回っているので

3000回転以下でクラッチを繋げています。

ZX-25Rの0-100Km/h加速のタイムは約6.4秒でした。

時速100Km/h以下の実用域の加速力では

4気筒エンジンの車両はどの排気量でも共通して

単気筒エンジンや2気筒エンジンに比べて遅いのですが

ZX-25Rのタイムがまさかの250cc最速記録になりました。

それでもグラフの区切りが0.1秒単位にしてあるだけなので

実際には最速記録だったCBR250RRとの差は

0.1秒もありませんでしたが・・

4気筒エンジンでまさか2気筒エンジンのCBR250RRと

互角にやり合えるとは想像以上でした。

 

250ccより上の排気量の参考として

ここにはNinja400の記録しか載せていませんが

同じ4気筒エンジンのCB400FSは

同じレギュレーションでは6.8秒だったので

ZX-25Rの方が速い事が分かりました。

ではいったいどこからZX-25Rは

その速さを得ているのか・・

それは間違い無く、燃費を無視したギア比の軽さでしょう。

特に1速目のギア比はとてつもなく軽い事は

先ほどの1速18000回転で67Km/hというのが物語っていますが

この軽すぎるギア比のおかげで

素早く1万回転のパワーバンドに乗せる事が出来ます。

これにより4気筒エンジンの低回転域でのトルクの弱さを

完全にカバー出来ているようですね。

ただ、今回のCBR250RRのグラフは38PSの初期型のデータなので

2020年型のパワーアップしたCBR250RRでは

0-100Km/h加速において

ZX-25Rが負ける可能性がありますね。

 
ZX-25R時速100Km/h

ZX-25Rが同じクラスの車両に負けない

加速力を得られる回転数は12000回転あたりからですが

その時の時速は44Km/hなのでここが分岐点になると思います。

それ以下の速度領域では

単気筒エンジンや2気筒エンジン勢に負けるので要注意ですね。

 
ZX-25R時速100Km/h

ちなみにZX-25Rが時速100Km/hに到達した時の

エンジン回転数は3速の15000回転でした。

 

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