HONDA クロスカブ110 インプレッション Vol.2 |
シート |
もっとも伝統を感じたというか長年の熟成を感じるのが この三角形のシートなんですが 幅がもっとも広い所で30センチほどあるので 下手なリッターバイクよりも幅が広く お尻全体をしっかり支えてくれますし かといって前方に向かって斜めに絞られている事で ペダル操作の時や足を地面に着く時などにも 足の動きの邪魔しないんですよ。 クッションの厚みも十分にあって どちらかというと柔らかめの味付けなので 乗り心地にも大きく貢献しています。 ほぼ完璧とも言えるシートなんですけど先ほど書いたように 私の身長だともう少し後ろにオフセットしてくれるか もう少し後ろ側に伸びてくれると完璧なポジションを取れていたと思います。 |
足つき性 |
スーパーカブ110とクロスカブを跨いだ時に もっとも違う所が足つき性で クロスカブでは明らかに足つき性が悪いです。 カタログ値でもシート高は50ミリほど違うので もう全くの別の乗り物と言って良いほど違います。 クロスカブではサスペンションの全長が長くなっており オフロード性能を高めた代償ですね。 スーパーカブ110では後輪を浮かせても リアタイヤがリアフェンダー内に収まっていますが クロスカブではリアフェンダーよりもタイヤが 大きく下がっているのが写真でも確認できます。 スーパーカブ110では余裕で床に両足がベッタリ着くというか 少し膝を曲げる余裕さえある程でしたが クロスカブ110ではシートに腰を掛けて サスペンションがしっかり下がりきったとしても 両足のかかとが床から浮いてしまいますが 車体自体が相当軽いので両足がつま先立ちになったとしても 全く不安感は無いですね。 |
エンジン |
7500回転で8馬力、5500回転で0.87Kgfのトルクを発生させる 109ccの単気筒エンジンなんですが 125ccクラスのバイクをライバルとするなら 排気量が微妙に小さい事もあって その中ではもっとも低いエンジンスペックになるのですが その数字はあくまでピークパワーであって カブの場合はギア比の関係もあり ピークパワーが発生する7500回転前後の領域で走らせる事は ほとんど無いのですが平坦な道だと時速80Km/hを維持して 走り続けられる動力性能は持っています。 そもそもタコメーターは付いていないのですが 大体6000回転あたりからエンジンの振動や音が大きくなり始め フレームを含め車体全体から伝えてくるので ほとんどの人はこれ以上回すと 壊れるんじゃないかと思って回さないんじゃないでしょうか。 このエンジンのもっとも美味しい回転数は 3000回転~4500回転あたりの低回転域で 4速で大体40~50Km/hの速度域になります。 この領域で走らせると振動や騒音などがほとんど感じられず エンジンだけでなく、タイヤやサスペンション、フレームの剛性など 全てが調和されたような クロスカブにおいて至高の領域になります。 実際には6000回転あたりを越えても大した振動は出ていないのですが 5000回転あたりまでの回転フィーリングが あまりにも滑らかすぎるので余計に振動が出ているように思えるのです。 そういった5000回転以下の低回転域では 同社の125ccのグロム(モンキー125)のエンジンと比べると 明らかに低回転域でのトルクは貧弱に感じるのですが カブ110の方が排気量が小さい分だけ滑らかで シルキーな回転フィーリングがありました。 |
マフラー |
まずは実際に排気音を収録してたのでどうぞ・・ ニュートラルでの空ふかし音(レブリミットまで回しています) 細くて長いクラシックな見た目のマフラーですが 排気音の音量自体は単気筒エンジンらしく ヘルメットを被っていてもしっかり聞こえてくるのですが 出口の口径が絞られているので低音域がほとんど無く まわりの建物に音が反響しにくいので 建物が密集した住宅街でも静かに走れるので好感が持てますね。 |