HONDA CBR650R インプレッション Vol.5

HOME - GARAGE - CBR650R - Impression

CBR650R燃料タンク

燃料タンク

先代はキーシリンダーの位置が

トップブリッジとメーターパネルの間にありましたが

CBR650Rでは燃料タンクの前方部分に移動したので

当然その分だけ燃料タンク部分が小さくなりますが

マスの集中化には大きく貢献しています。

そんな事もあって先代モデルと比べて2リッターほど容量が少なくなり

15リッターの容量になりました。

前傾の運転姿勢だけでなく、燃料タンクの容量が減った事も

ツアラーとしての能力よりも

運動性能を重視した事が分かりますね。

実燃費では1リッターあたり18Km台だったので

航続距離は270Km程度になります。

ちなみに燃料タンクカバーは金属製です。

これも先代モデルの名残でしょうか・・

金属製だと見た目の質感が良かったり

マグネット付きのタンクバッグを固定するにも良いのですが

軽量化の観点から言うとダメですね。

ちなみに指定の燃料はレギュラーガソリンです。

レギュラーガソリンが使える事で喜ぶ人と

そうでない人がいると思いますが

ここがハイオク指定のCBR600RRとの絶対的な差というか

CBR650Rの走りにおいての妥協点ですね。

 
CBR650Rフロントフォーク

フロントフォーク

先代のCBR650Fと比べて見た目で圧倒的に違うのが

このフロントフォーク周りで

ついに倒立フォークが装着されましたね。

先代と同様にショーワ製なので動き始めのシブさが少なく

新車でも納車してからすぐに動きの良い状態で走れます。

スプリングや減衰力のセッティングは

硬くもなく柔らかくもなくという絶妙な感じで

ちょうど峠道を走るのに適したセッティングだと思います。

コーナーリング特性に関しては

CB400ほどモッサリはしていないけど

CBR600RRのような鋭い切り返しが出来るほど過敏でもない感じです。

マフラーレイアウトや燃料タンク、短いシートフレームなど

マスの集中化がしっかり行われているので

前後重量バランスはSS並に詰めてありますが

ホイールベース(軸距)が1450ミリと少し長めなので

そこだけがコーナーリングよりも直進安定性重視に振ってあるというか

先代のCBR650Fの特性を受け継いでいます。

タイトな低速コーナーでは

ヤマハのMT-07等の軽量な2気筒エンジンを積むバイクの方が

身のこなしが軽いので優れているのですが

高速コーナーではCBR650Rの方が4気筒エンジンという事もあって

安定感というか安心感がありますね。

 
CBR650Rトップブリッジ

倒立フォークになったという事で

見た目ではかなりCBR600RRに近づいた感じでしたが

ショックの減衰力やプリロードの調整機構は

付いていないので固定式です。

CBR600RRと比べるとここが圧倒的に違う所ですね。

 
CBR650Rスイングアーム

リアサスペンション

先代では7段階のプリロード調整機構でしたが

今回のCBR650Rでは10段階で調整が出来るので

より幅広い道路事情に対応できるようになっています。

ちなみに初期値は最弱から3段目です。

リアサスはフロントフォークよりも

乗り心地に大きく影響するのですが

一人乗りの場合はプリロードを最弱にさえしておけば

快適な乗り心地で走れます。

ちなみにチェーンや前後スプロケットは

CBR650Fと全く同じサイズですが

リアのドリブンスプロケットを見ると

サンスター製ではなくRKジャパン製に変わっていて

より攻めた肉抜きが施されているのが分かります。

 
CBR650Rフロントブレーキ

フロントブレーキ

フロントフォーク同様にフロントブレーキもCBR600RRのような

ラジアルマウントのキャリパーになりましたね。

ラジアルマウントだからブレーキの効きが良いという訳ではなく

中に使われているパッドの素材の方が重要なんですが

ブレーキの効きが良いという印象は特にないのですが

必要に応じて十分な制動力を発揮してくれるので

ブレーキレバーを握る力に合わせて制動力が立ち上がる

コントロール性を重視したブレーキフィーリングですね。

ちなみに急制動をすると勝手にハザードランプが点灯する

エマージェンシーストップシグナル機能が付いていて

ABSが介入する寸前くらいのブレーキングで点灯しました。

正直、要らないというか余計な機能ですね。

 
CBR650Rリアブレーキ

リアブレーキ

フロントブレーキに対して

リアブレーキはほとんど効かない印象ですね。

この前後ブレーキバランスが逆にSSっぽいというか

CBR600RRを彷彿とさせます。

ちなみにタイヤの幅やメーカーは

前後とも先代のCBR650Fと同じですが

タイヤの銘柄が変わっていて

若干スポーツ方向に振られているのか

タイヤパターンがよりスポーツ系になりました。

グリップ力も公道を走る上で必要十分にあり

ブレーキングをしてもABSが介入してくる事は希ですね。

 

Vol.1 > Vol.2 > Vol.3 > Vol.4 > Vol.5 > Vol.6