後は逆の手順で元に戻すだけですが、元に戻す時の補足・・

奥のプーリーを元に戻し、Vベルトをシャフトにひっかける時に

クラッチ側のプーリーがセンタースプリングに押されて

Vベルトが矢印のように外側一杯まで押し上げられていると

ベルトの長さが足りず、シャフトに引っかけられない場合があります。

クラッチ側にVベルトを寄せるとスプリングの力で

Vベルトがどんどん外に押し出される構造になっています。

一旦、Vベルトをクラッチ側に押し込んで外してしまい

ドリブンフェイスを両手で挟む事でセンタースプリングを縮めて

Vベルトを深く落とし込んでドライブフェイス側に

持って行く事が出来ます。

これはVベルトを交換する時にも同じ作業を行います。

逆に、Vベルトがドライブフェイス側に移動しすぎると

たるんでしまい、ベルトがクランクケース内に収まらないので

ドライブフェイスを回しながらクラッチ側にVベルトをたぐり寄せます。

クランクケースを元に戻す時にはこんな状態になるようにします。

クラッチ側にVベルトをたぐり寄せる時に

ガスケットをVベルトに挟み込まないように気をつけます。

クランクケースカバーを元に戻す時には

ガスケットをクランクケースにしっかり固定させておきます。

ガスケットの右側上部にある出っ張りを

クランクケースに引っかけます。

変形して引っかからない場合は

少し変形させて引っかかるようにさせます。

ガスケットの左側は、このシャフトの出っ張りに引っかけます。

シャフトはクランクケースカバー側にくっついている時があるので

抜いてクランケース側に移動させて

ガスケットが引っかけられるようにします。

クランクケースを元に戻す時には

このクラッチのセンターにあるシャフトと・・

クランクケースカバー側のベアリングの穴の位置を合わせて

先ほど左側のガスケットを引っかけているシャフトと

水平に同時に刺さるようにセットします。

この時にもエアクリーナーボックスが邪魔になるので

持ち上げておく事をお勧めします。

金属ガスケットの扱いにくさも相まって

NMAXのクランクケースカバーを元に戻す作業は

他のスクーターよりイライラしますので

焦らずゆっくり作業してください。

クランクケースカバーのネジを締める時は

出来るだけ対角線上に締めます。

くれぐれも締めすぎないように注意してください。

ここの黄色いフィルターは外れやすいので

樹脂のカバーを取り付ける時に注意してください。