シグナスグリファス・NMAX・Xフォース プーリー交換 Vol.3

GRYPHUS ・ NMAX ・ X FORCE - Pulley&Weight roller

シグナスグリファス(SEJ4J)ベルト接触跡

ドライブフェイス・プーリーの外径大きくなった事で起こる

唯一のデメリットは

Vベルトがクランクケースに当たってしまう事で

Vベルトが当たった痕が黒く残っています。

ヤマハの車両ではノーマルだと

Vベルトがクランクケースに当たる事はまず無いのですが

ライバルのPCXではクランクケースが狭く

ノーマルのプーリーでもカツカツサイズな為

Vベルトがクランクケースに当たるのは仕様のようです。

なのでこのままでも特に問題はないと思いますが

おそらく時速90Km/h以降の高速領域でベルトが当たる事で

振動が増えたり、走行抵抗も多少は増えると思われるので

最高速度に多少は影響する可能性もありますね。

 

という事でVベルトが当たる面に

ツルツルの鏡面研磨を行い

Vベルトが接触した時の摩擦抵抗を軽減させます。

とことん走行抵抗を削りたい場合は

ベルトの跡に合わせてクランクケースの表面を

リューター等を使って削ります。

完全にベルトが接触しなくなくなるまで削るには

かなりしんどいので今回は浅めに削りました。

 

リューターで表面を削ったら

次は水を付けながらサンドペーパーで表面をならします。

サンドペーパーの数字を400、800、1500、2000と上げていき

最後に7000番以降の液体コンパウンドとウエスで磨きます。

 
シグナスグリファス(SEJ4J)クランクケース内研磨

するとこのような鏡面仕上げになるので

表面がツルツルになります。

削る作業が面倒くさい場合は

サンドペーパーか、バフと液体コンパウンドを使って

表面だけでも鏡面にするだけで

振動や走行抵抗を減らせる効果はあると思います。

 
シグナスグリファス(SEJ4J)プーリーの違いによる回転数と速度差

左:ノーマル  右:エンデュランスプーリー(WR:11g)

それではプーリーの違いにより

ギア比がどう変化したのかをシグナスグリファスを使って

メーターパネルのタコメーターと速度計で実際に見ていきますが

142mmの大径プーリーの例として

エンデュランスのhi-SPEEDプーリーを例に載せています。

プーリー自体の特性が分かるように

純正と同じ11gのウェイトローラー(WR)を使っていて

ボスワッシャーは付属の2枚を使った1.5mm厚です。

まずはゆっくり加速をしていき

ちょうどクラッチがしっかり繋がったあたりですが

ノーマルでは4500回転で時速22Km/hで

エンデュランスプーリーでは4500回転で17Km/hでした。

つまり時速5km/hほどローギヤード化しているので

停車時からのスタートダッシュ力がその分アップします。

 

VVAに切り替わるちょうど6000回転での速度ですが

両方とも55Km/hでした。

つまり、公道での速度域である55Km/h前後では

純正プーリーとほぼ同じギア比になります。

 

さらに加速をさせて

エンジンの最高出力が発生する8000回転ですが

純正ではちょうど時速90Km/hに到達します。

エンデュランスプーリーの時速90Km/hは

まだ7000回転あたりなので

高速域ではギア比が伸びている事が分かります。

 

最高速度付近である時速100Km/hの時は

ノーマルが8500回転あたりですが

エンデュランスプーリーでは7500回転あたりなので

やはり高速域では1000回転分ほどギアが伸びていました。

つまり、ギア比が純正品よりワイド化した事で

スタート時にはギア比が軽く

高速領域ではギア比が重くなるという

理想的なギア比に近づいたと言えますね。

ギア比を出来るだけワイド化する事=CVTの性能

と言っても良いくらいなので

チューニングではなくチューンナップが出来る

数少ないパーツだと思います。

特に高速道路を走る事が出来るNMAX155やXフォースでは

より低いエンジン回転数で速度が出せるので

高速道路での燃費の改善や

同時にエンジンからの騒音や振動が小さくなる事で

ツアラー性能が高くなります。

 

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