シグナスグリファス・NMAX・Xフォース プーリー交換 Vol.2

GRYPHUS ・ NMAX ・ X FORCE - Pulley&Weight roller

とりあえず純正のドライブフェイス・プーリー一式を取り外します。

 

0.1秒でも加速力を高めたい場合は

社外品プーリーに付属の軽いウェイトローラーを取り付け

燃費を悪化させたくない場合は

純正のプーリーからウェイトローラーを外し

社外品プーリーに移設します。

 
社外品ウェイトローラーの裏表

ヤマハ純正のウェイトローラーは裏表が無いので

適当に入れるだけで良いのですが

社外品のウェイトローラーには

樹脂が金属を覆っている側と覆っていない側があるので

向きを気にして取り付ける必要があります。

 

社外品のウェイトローラーでは樹脂が金属を覆っている側を

反時計回り側の壁に向ける必要があります。

つまり、加速時の遠心力によって樹脂で覆っている側が

壁に押しつけられる感じになります。

 

ウェイトローラーが組めたらランププレートを被せて

ぐっと押し込んで中心のプーリーボスを押し

そのままプーリーボスが下から抜け落ちないように

手で支えながら車体に戻しますが

とにかくランププレートが浮いて

ウェイトローラーが飛び出さないように車体に戻します。

 
ボスワッシャー取り付け

プーリーボスの先端に

付属のボスワッシャーを通してから元に戻しますが

このボスワッシャーの厚みによってギア比全体が

ローギヤード(ワッシャーを厚くする)にシフトしたり

ハイギヤード(ワッシャーを薄くする)にシフトします。

 
KN企画ボスワッシャー

ボスワッシャーの厚みを調整する事によって

最高時速時のエンジン回転数をもっとも出力の高い

8000回転~8200回転あたりに合わせる事で

最高時速を伸ばせます。

 

142mmのプーリーではギア比がかなりワイドな(重い)為

ボスワッシャーを厚くする事で

ローギヤード側にシフトさせるのが基本ですが

ドライブフェイスを差し込むスプラインが短くなったり

それを固定するナットのネジ山も足りなくなる場合があるので

ボスワッシャーの厚みにも物理的な限界があります。

 

取り付けたプーリーセットによっては

ドライブフェイスのフィンがクランクケースカバーに

接触する可能性もあるので

クランクケースカバーをはめ込んだ時には

必ずクリアランスを確認しておきます。

 
ドリブンプーリーのベルト位置

左:ノーマル  右:TFCプーリー+ボスワッシャー2.5mm厚

ボスワッシャーを厚くするとローギヤード化するので

クラッチ側にあるドリブンプーリーの外側まで

ベルトが移動出来るようになり

発進時のギア比が軽くなる事で

スタートダッシュ時の加速力が改善出来ます。

つまり、ギア比がワイドな外径の大きいプーリーでは

ボスワッシャーを分厚く噛ませるだけの

ギア比の余裕があるので

加速でも最高速度でも有利になりますが

純正プーリーのままボスワッシャーを分厚くしていくと

最高速度付近では9000回転以上回ってしまうので

燃費にもエンジンにも良くないです。

 
ドリブンプーリーのベルト位置

最終的にTFCプーリーに取り付けた

ボスワッシャーの厚みは

1.0mm+1.0mm+1.0mm+0.5mm+0.2mmの3.7mm厚で

ワッシャーを合わせたプーリーボスの長さは52.5mmになりました。

先ほど掲載したボスワッシャー2.5mm厚よりも

さらに外側にベルトが移動していますが

これが限界だと思います。

 

社外品ドライブフェイスには

ユニバーサルホルダーを差し込む穴が無い物もあるので

フィンにユニバーサルホルダーを直接引っかけて

安定する所で締め付けますが

規定トルクの75N-mも掛けてしまうと

フィンが折れてしまう可能性があるので

70N-m程度までに抑えておいた方が良いかもですね。

 
シグナスグリファス(SEJ4J)社外品ドライブフェイス

これで社外品プーリーが組めましたが

142ミリサイズのドライブフェイスだと

こんな感じでクランクケースカツカツサイズになります。

 

Vol.1 > Vol.2 > Vol.3 > Vol.4