HONDA PCX e:HEV 動力性能の検証 Vol.1 |
ここはPCX e:HEVの動力性能に的を絞り 様々な走行テストから検証を行います。 バイクにおいて加速性能は数ある魅力の ほんの一つに過ぎませんが 購入等の参考になればと思います。 |
最高速度 |
自然な姿勢で走った場合の最高時速は メーター読みで時速102Km/hで GPSの速度では95.4Km/hでした。 これは先代のJF81型のPCXよりも少し下回りますが CVTの特性上、安定していないので多少は前後する事を考慮すれば ほぼほぼ動力性能は同じと言って良い結果だと思います。 ハイブリッドのPCX e:HEVと言えども 時速90Km/hからはモーターアシストが一切行われないので 最高速度は普通のPCXと同じでした。 |
次は体を伏せたときの最高速度ですが メーター読みで時速107Km/hで GPSの速度では99.8Km/hでした。 PCXで伏せて走るのは体勢的に厳しいのですが スクリーンを付ける事で同等の動力性能を得られます。 |
0-100Km/h加速 (JF81型PCXとの比較) |
次は先代のJF81型PCXと比較した 0-100Km/h加速のグラフで 縦が経過時間で横が速度です。 まずはPCX e:HEVのモーターアシストについて見ていきますが 黒線のPCX e:HEVはアクセル全開状態のグラフなので 時速50Km/hまでモーターアシストが入っています。 赤線のPCX e:HEV IIではグリップを捻り直し 時速50、70、 80Km/h時に3回のモーターアシストを追加し 時速90Km/hまでアシストを継続させたグラフです。 グラフの結果から、時速80Km/h時に モーターアシスト有り無しによる差が最大になり 約1.7秒ほど加速力の差が付いているので 時速80Km/hまではモーターアシストの効果は絶大なようです。 しかし、時速80~90Km/hの区間を見ると メーターパネル上ではモーターアシストが動作していましたが アシストを使っていない場合と同じ角度で加速が鈍っているので ほぼモーターアシストが機能していない事が分かりました。 次は先代のJF81型PCXとの比較ですが やはり、モーターアシストが効いている時速80Km/hまでは JK06型がかなり速いのですが 時速80Km/h以降ではJF81型PCXの方が速く 先に時速100Km/hに到達しています。 これはエンジンの特性よりも 駆動系のチューニングの違いによる差が大きいですね。 ただ、どちらも時速90Km/hを超えると ダラダラと加速して惰性で 時速100Km/hに到達するのは同じでした。 という事で、PCX e:HEVが普通のPCXを圧倒する領域は 時速80Km/hまでという結果になりました。 |
0-100Km/h加速 (JF84型PCX ハイブリッドとの比較) |
次は先代のPCXハイブリッドとの比較ですが 両車ともアクセルをただ全開にした時のグラフです。 時速80Km/hあたりからはPCX e:HEVの方が速いのですが ほぼ同じ曲線を描いていますね。 なので動力性能的にはあまり進化していないように見えますが JK型のエンジンはJF型よりも確実に高回転化しているので モーターアシストによってJK型エンジンの低回転域の弱さを 完全にカバー出来ているとも言える結果だと思うので モーターとの相性はJK型のエンジンの方が良いと思えます。 ちなみにモーター単体のスペックはJF84型とJK06型は全く同じです。 エンジン単体で見てみると JK型とJF81型の0.5PSの出力の差は 誤差程度のようにも見えますが エンジンの出力の差よりも実際には JFとJKの駆動系(CVT)のチューニングの違いによる 影響の方が大きいと思われます。 |
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