GR COPEN ECUの交換(フルコン) Vol.3

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ECU交換が終わったので

仕上げにECUの学習作業を行います。

ACC電源を入れ、エアコンやヒートシーターなど

エンジン回転数に影響するものは全てオフにしてから

エンジンを掛けます。

 

エンジン回転数が800回転あたりまで落ちたら学習は完了です。

あと、バッテリーを外した事で

運転席側のオートパワーウィンドウ機能もリセットされるので

窓ガラスを締めても

ボタンを3秒ほど押し続ける事で学習するので

オートパワーウィンドウ機能が回復します。

 
GRコペン(LA400)0-100Km/h加速

ノーマルECUとスポーツECUの加速力を比較して

グラフにしてみました。

縦が秒で横が時速で停車時から

時速120Km/hまでの加速テストを行っています。

スタート時にクラッチを繋いだ回転数は1500回転あたりなので

実用的な加速力のグラフになります。

なるべくイコールコンディションになるように努力しましたが

スポーツECUはノーマル時よりも気温が1度ほど上がっています。

まずはノーマル時(黒線)の0-100Km/h加速は11.5秒で

スポーツECUの0-100Km/h加速は9.9秒でした。

スズキのアルトワークス(HA36S)と

0-100Km/h加速を比較すると

ノーマルでは余裕で負けますが

スポーツECUに交換する事でほぼ同じか

ほんの少しだけ速い加速力になりました。

停車時からの加速の瞬発力では

圧倒的な軽さによりアルトワークスがリードするのですが

エンジン出力ではスポーツECUを装着した

コペンの方が大きいので

2速に入ったあたりからじわじわ追いつく感じになります。

 
GRコペン(LA400)加速の比較

上:ノーマル  下:スポーツECU

左側がもっともブースト圧が大きくなる3000回転あたりで

右側がブースト圧がもっとも低くなり始める回転数です。

グラフでは特に時速60Km/hから

ノーマルとの加速力の差が大きくなっていますが

その理由は発進時にはどちらも

同じブースト圧が掛かっているので

加速力の差は付きませんでしたが

高回転域に入るとノーマルECUでは

0.5kgfまでブースト圧が落ちていますが

スポーツECUでは0.7kgfまでしか落ちていません。

つまり、このスポーツECUは

ブースト圧の最大値はノーマルと同じでしたが

高回転域でのブーストの落ちこみが少ないので

結果的にノーマルと比べてブーストアップしている事になりますね。

 

上:ノーマル  下:スポーツECU

左側は2速に入った直後で

右側は2速のレッドゾーン手前の状態です。

ノーマルECUとのブースト圧の差が最初に最大になるのは

2速に入れた時で0.3kgfの差がついていますが

その0.3kgfの差はそのままレッドゾーンまで続いる事が分かります。

おそらく64馬力規制の影響だと思われますが

ノーマルECUがブースト圧を最大に出来るのは

3000回転過ぎまでなので

1速レッドゾーンから2速に入れると約5300回転になる事から

2速以降は低いブースト圧しか掛かりません。

つまり、2速目からノーマルECUと

スポーツECUとの差がより大きくなるので

その時の速度が時速60Km/hという事になりますね。

 

左:ノーマル  右:スポーツECU

これは時速120Km/h時のデータですが

スポーツECUでは高いブースト圧が掛かり続ける事で

インテーク(吸気温度)がノーマルECUよりも明らかに高いですね。

つまり、スポーツECUをより生かすには

インタークーラーの容量を大きくする事が有効になりますね。

あと、画面には表示がありませんが

ブースト圧に比例してエンジンオイルの油温も上がります。

公道を走る程度では問題がないのですが

サーキットを全開で走行し続けるには

オイルクーラーも必要になると思います。

 

左:ノーマル  右:スポーツECU

これは時速120Km/h時のデータですが

スポーツECUでは高いブースト圧が掛かり続ける事で

インテーク(吸気温度)がノーマルECUよりも明らかに高いですね。

つまり、スポーツECUをより生かすには

インタークーラーの容量を大きくする事が有効です。

あと、画面には表示がありませんが

ブースト圧に比例してエンジンオイルの油温も上がります。

公道を走る程度では全く問題はないのですが

サーキットを全開で走行し続けるには

オイルクーラーも必要になると思います。

 
サブコンピューターRACE CHIP

高価なフルコンを採用するにあたり

気になるのは安価に買えるサブコンの存在だと思いますが

今回導入したスポーツECUで

サブコンには無い機能としては

時速140Km/hのスピードリミッターの解除や

VSC(横滑り防止装置)の制御が変更されています。

ノーマルECUではVSCを解除しないと

介入が過剰過ぎてまともにスポーツ走行が出来ないのですが

スポーツECUではVSCを解除しなくても

公道をスポーティに走るには丁度良い

一般的なスポーツカーと同じ介入レベルになります。

 
GRコペン(LA400)電子制御

あと、スロットルマップの変更により

アクセル操作に対してのスロットルの追従性が高くなっているので

エンジンレスポンスが上がるだけでなく

ノーマルECUではアクセルを抜いても

スロットルを閉じるタイミングが遅く

エンジントルクが残る事でシフトチェンジ時に

シフトショックが起きやすくなりますが

スポーツECUでは素早くスロットルが閉じる事で

スムーズに素早いシフトチェンジが行えます。

ブーストアップに関しては

アクセルをそれなりに踏み込む必要があるので

普段、公道を走っていてもその恩恵は小さいのですが

このスロットルマップの変更というのが

普段の街乗りでもあらゆる状況に影響するので

スポーツECUに交換する最大のメリットだと思いました。

スポーツECUのデメリットとしては

イモビライザーの機能が失われる事や

ハイオクガソリン指定になる事ですが

ハイオクの点火マップに変更した事で

ブースト圧がそれほど掛かっていない状態でも

いわゆるエンジンのパンチ力が増しているので

ハイオク仕様なのはデメリットだけでは無いと思います。

燃費に関しても結局はブースト圧をどれだけ掛けたかが

もっとも大きく影響するのでアクセルを全開にしない限り

ノーマルECUとそれほど変わりませんでした。

 

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