GR COPEN キャンバーボルトの取付 Vol.2

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GRコペン(LA400)タイロッド左側

次はタイロッドを回す事で

フロントのトー角をトーアウト側に調整します。

車体右側を調整する時はハンドルを左一杯に切り

車体左側を調整する時は

ハンドルを右一杯に切った状態で車体を駐めます。

まずは車体左側を例に作業を行います。

 
GRコペン(LA400)タイロッド初期値記録

まずは油性マジックを使って12時あたりの位置に

タイロッドエンドからタイロッドまで真っ直ぐ線を引き

工場出荷時の位置を記録しておきます。

タイロッドを回してトー角を調整するうえで

何よりもこれが一番重要です。

 

今回はタイロッドを移動させる距離を

分かりやすくする為に

メジャーを使って最初に線を引いた12時の所から

時計回りの方向に10mm進んだ所に線を引きました。

工場出荷時の位置を2ヶ所に記録する事で

以後、メジャーを使わずに10mmの範囲内で

自由に調整が出来ます。

これで3時の方向に書いたタイロッドの線を

タイロッドエンドの12時の線に合わせるだけで

10mm分だけトーアウトに調整が出来ます。

トー調整はとにかく初期値の記録と

左右のタイロッドを同じ量だけ回す事が重要です。

 

タイロッドを回すにはまずタイロッドエンドを

17ミリの工具で押さえながら

ロックナットを17ミリの工具で緩めます。

 
GRコペン(LA400)タイロッドトー調整

ロックナットが緩まったら12ミリのスパナで

タイロッドを回します。

タイロッドエンドをナットとして見て

タイロッドをボルトとして見ればイメージしやすいのですが

反時計回りにタイロッドを回すと

タイロッドにタイロッドエンドが入っていくので

ナックルの後方が内側に引っ張られる事で

タイヤが外に向くのでトーアウトの方向に向かいます。

 

タイロッドを回し終えたら

タイロッドエンドを押さえながらロックナットを締めますが

最初にマジックで線を引いているので

締め付けトルクの指定がなくても

タイロッドエンドとロックナットの線の位置を合わせるだけで

締め付け過ぎるのを防止できます。

ちなみにロックナットを締めると多少はタイロッドが

反時計回りに動くので

予め予定よりも少し手前にタイロッドを止めておく事で

狙った所に固定出来ますよ。

 

これで3時の方向に書いたタイロッドの線が

タイロッドエンドの12時の線まで移動しました。

 
GRコペン(LA400)タイロッド調整右側

次は車体右側の調整を行いますが

作業自体は全く同じです。

ただ、車体右側は手前の方向に

タイロッドを回す事でトーアウトの方向に進むので

タイロッドの12時の線から

タイロッドエンドの3時の線まで移動させる感じになります。

 

これで左右のトー角の調整は完了です。

 

今回、左右で10mmだけトーアウトの方向に調整しましたが

調整前よりハンドルが軽くなっているので

調整前のトーイン時より

走行抵抗が軽減できた事が分かります。

おそらくフロントのトー角は

ほんの少しだけトーアウトになったと思われます。

ちなみにトーアウトにするメリットは

キャンバー角によるトーイン効果を打ち消す事で

走行抵抗を小さく出来る事や

タイヤが常に曲がる方向に捻れているので

ステアリングを切った瞬間の車体の応答性がよくなる所ですね。

デメリットとしては直進性が悪くなる所で

一人乗りの時は左前輪よりも

右前輪のサスペンションの方が多く沈むので

右前輪だけ、よりトーアウトの方向に向かう事で

車体が右に進もうとします。

つまり、ハンドルを少しだけ左に切らないと

真っ直ぐ走らなくなる可能性があります。

構造上、サスペンションが沈めば沈むほどトーアウトになるので

ドライバーの体重が重ければ重いほど

車体が右に進む可能性が高くなりますし

サスペンションのスプリングを硬くする事で

その影響は小さく出来ますが

ノーマルのスプリングだとよりドライバーの体重によっては

真っ直ぐ走らせる事がよりシビアになります。

絶対に一人乗りしかしない状況や

一人乗りの時を最優先するなら

右前輪だけトーアウトを緩めるなど

左右非対称のアライメント調整を行うのも良いと思いますが

万人に勧めるなら10mmではなく

5mm程度だけトーアウトの方向に調整する方が

直進性とのバランスが良いと思います。

 

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