SUZUKI アルトワークス 4WD用フロントスプリング Vol.2

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HA36Sアルトワークス純正スプリング

リア:純正スプリング フロント:純正スプリング

次はスプリングによる車高の違いを見ていきます。

上下に写真が重なっていますが

下側が運転席に1人(70Kg)が乗った状態です。

まずは基準となる前後純正スプリングの組み合わせです。

人が運転席に乗るとバネレートが低いリアの方が

沈み込む量が多いのが分かります。

 
アルトワークスKYBとTi2000

リア:KYB フロント:Ti2000(2WD用)

今回は前後バラバラなスプリングを付ける事で

空力性能を考慮したフロント下がりの車高にします。

まずは今回もっとも車高が低くなる組み合わせです。

少しだけレーキ角(前下がり)が付いていますが

人が乗る事でほぼ前後がフラットに近い状態になるので

見た目ではない実際に人が乗った時に

フラットな車高にしたい場合はこの組み合わせですね。

 
アルトワークスTi2000ハーフとKYB

リア:Ti2000ハーフダウン フロント:KYB

リア側を30ミリダウンさせると常にバンプに当たる感じになるので

リアサスペンションの乗り心地を改善させた組み合わせです。

先ほどよりも前下がりのレーキ角が多く付いています。

 
アルトワークス純正スプリングとTi2000ハーフ

リア:純正スプリング フロント:Ti2000ハーフダウン

リアに純正スプリングを使った

もっともレーキ角が付く組み合わせで

人が乗ったとしてもレーキ角がしっかり付いている事が分かります。

リアに純正スプリングを使った理由は

荒れた路面をそこそこの速度で走っても

バンプラバーが当たらない唯一のスプリングで

ラリーカーとしての基準を満たしていたからです。

色々な組み合わせを試して来ましたが

最終的にはこの組み合わせを採用しました。

見た目のルックスはあまり良くありませんが

走りに関しての性能はもっとも高いです。

 
HA36Sアルトワークス光軸調整

アルトでもターボのグレードには

オートレベリング機能がついていますが

フロント下がりの車高になるとその自動調整範囲を超えるので

光軸が下向きになってしまいます。

なので光軸が適切な高さになるように

左右のヘッドライト裏にあるネジを回して調整します。

上からプラスドライバーをまわして調整しますが・・

 
HA36Sアルトワークス光軸調整2

白い六角ボルト(10ミリ)を回して

調整する事も出来ますが狭い所にあるので

出来るだけ小さい工具で回した方が良いですね。

プラスドライバーで回すやり方は

ドライバーのサイズがシビアなので

上手くギアと工具かみ合わないと滑ってしまいます。

どちらかというとこっちの六角ネジを回した方が確実ですよ。

 
HA36Sアルトワークス光軸調整2

光軸は予めノーマルの高さを記録して

その高さに合わせるのがベストですが

左右のカットラインの高さを揃えるのが基本です。

 
空力とサスセッティング

空力を考慮したサスペンションセッティング

フロント:Ti2000ハーフダウン リア:純正スプリング

これは加速中(最大トルク発生時)の写真ですが

もっともレーキ角が付くこの前後スプリングの組み合わせだと

このように加速中に前後の車高が

フラットな状態になる事が分かりました。

つまり加速中の前面投影面積が最小になり

空気抵抗を削減出来るので

もっとも加速力が良くなる車高のセッティングになります。

ローダウンスプリングを前後セットで組んでしまうと

人が乗っていない時に前後フラットな車高になるので

加速中は後ろ下がりの車高になってしまいます。

その状態で走っている時にフラットな状態をキープさせるには

リアのスプリングレートを相当硬くする必要があるので

乗り心地が犠牲になります。

このスプリングの組み合わせだと

どのような状況でも後ろ下がりの車高にはならないので

リアバンパーに空気が当たる事で大きな空気抵抗を生む

パラシュート効果の発生を抑える事も出来ます。

さらにブレーキング時には

前面投影面積が最大になるので

空気抵抗によるエアブレーキの効果も得られますし

リアスポイラーの角度がより立った角度になるので

より強いダウンフォースを得られる事で

空力によるスタビリティも得られます。

しかし、前下がりの車高は万能ではなく

デメリットも当然あります。

アルトの前後重量バランスはリアよりも

フロント側が圧倒的に重いので

ブレーキを掛けながらの旋回時に

通常のフラットな車高よりもフロントタイヤへの負荷が大きくなり

アンダーステアが出やすくなる所です。

しかし、リアブレーキ側の摩擦材を変えて

制動力を強める事で

前後ブレーキバランスを前下がりの車高に最適化すれば

ブレーキング時のフロントタイヤの負荷を減らせるので

アンダーステアの問題は解決出来ます。

後輪駆動の車両ではレーキ角を付ける事で

トラクションが抜けやすくなりますが

FFでは逆にトラクションのかかりが良くなりますし

4WDではトラクションの問題は全く発生しません。

サーキットではオーバーステアがよく出る事になるので

タイム的には速いセッティングとは言えませんが

乗り心地と加速性能、燃費性能を

最大化出来る車高のセッティングなので

ストリートではもっとも性能が発揮出来る

車高のセッティングだと言えます。

 

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