HONDA CBR650R 動力性能の可視化 Vol.2

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CBR650Rの0-100Km/h加速

次はCBR650Rの0-100Km/h加速からみる

その他のバイクとの比較です。

ここの全てのバイクは

実用的な加速性能を調べる為に

アイドリングの回転数からクラッチを繋げて加速をしています。

まずCBR650Rの0-100Km/h加速のタイムは約3.7秒でした。

正直、これは想像以上の速さというか

GSX1300Rの隼までコンマ2秒の所まで接近している事が分かりますね。

ただ、GSX1300Rはパワーバンドに乗る前の

1速8000回転あたりで時速100Km/hに到達してしまうので

1300ccのトルクだけで3.5秒というタイムを出しています。

8000回転以上になる時速100Km/hあたりからは

隼の本領が発揮されるのでこの後は余裕でブッチぎられてしまいますが

公道の速度域においては相手が隼であっても

CBR650Rでもついて行く事が出来る証明にはなりますね。

排気量の小さい4気筒エンジンのバイクは

低回転域でのトルクが細く

スタート加速が鈍いというのは

CB400SFの加速データを見るとよく分かりますが

CBR650Rでも例外ではなく

時速30Km/hあたりまでの加速力は

250ccの単気筒エンジンの車両とほぼ同じなのが分かります。

 
CBR650Rの0-100Km

CBR650Rの側近のライバルとしてはやはり排気量が近い

ヤマハのMT-07が気になる所ですが

最終的には圧倒的なエンジンパワーの差で

巻き返せてはいるものの

時速80Km/hあたりまでの加速力では

負けていることが分かりますね。

体感的にも2気筒エンジンのスタートダッシュ時のトルクは

4気筒エンジンと比べると圧倒的で

気を抜くとクラッチを繋いだ瞬間に前輪が浮いてしまうほどですが

CBR650Rでは少なくとも8000回転以下の領域では

フロントタイヤが浮く気配は全く無いですね。

 
CBR650R1速の最高速度

それではなぜCBR650Rは想像以上に

0-100Km/h加速が速いのかを分析してみると

その答えは実に簡単で

1速12000回転あたりで時速100Km/hに到達する為

ギアチェンジをする必要がないからです。

しかも、もっともエンジン出力が高くなる回転数まで

きっちり回せているので0-100Km/h加速においても

エンジンパワーをフルに使い切れています。

つまり、CBR650Rの1速目のギア比は

0-100Km/h加速のタイムを出す為に

最適化されたギア比とも言えますね。

CBR650Rは先代のCBR650Fと全く同じギア比ですが

CBR650Rではエンジンのレブリミットが

1000回転引き上げられた事で

1速で時速100Km/hに到達する事が出来るようになったのは

かなりのタイムアップに貢献していますね。

時速80Km/hを越えたあたりでヤマハのMT-07を抜いたのは

単純にエンジン出力の差だけでなく

MT-07ではギアチェンジをしないと時速100Km/hに到達できないので

変速時のロスも大きく影響しています。

 
CBR650R2速の最高速度

ちなみに2速のレッドゾーンでは

時速136Km/hまで加速が出来ます。

1速目に対して2速目からはギア比が急にクロスしていますが

SSほどのクロスミッションではないので

速度に対してのエンジン回転数は低めです。

この燃費寄りに振ったギア比をローギヤード化して

6速のレッドゾーンまでキッチリ使い切れるようにすれば

さらに激しい走りが出来そうですね。

これでCBR650Rの動力性能は

大体分かって頂けたと思います。

 

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