YZF-R125・R15 XSR155 ドライブチェーンの張り調整 |
R125 - XSR155 - Chain tension adjustment |
|
今回はYZF-R125のドライブチェーンの張り具合を調整しますが
MT-125やR15・XSR155とも共通の作業です。
チェーンの張り調整は車体を地面に降ろした状態でも行えますし
メンテナンススタンドで後輪を浮かせた状態でも行えますが
メンテナンススタンドを使うメリットは
チェーンの張り調整と同時に
チェーンの掃除やグリスアップを容易に行える所ですね。 |
|
|
まずは後輪を地面に降ろした状態で
アクスルナットを19ミリの工具を使って外れない程度に緩めます。 |
|
|
ナットが緩むとアクスルシャフトが供回りするので
シャフトの頭を17ミリの工具で押さえながらナットを緩めます。
メンテナンススタンドを使う場合は
アクスルシャフトナットが緩んでから後輪を持ち上げます。 |
|
|
次はスイングアームの両側にある
赤矢印のロックナットを12ミリのスパナで緩め
黄矢印のアジャスターボルトを10ミリのスパナで回して
チェーンの張り具合を調整します。 |
|
|
フロントとリアのスプロケットの丁度真ん中あたりで
適当な物を使ってチェーンを上下に動かし
その上下のたわみ量の幅が30mm~40mmの範囲になるように
アジャスターを回して調整します。
メンテナンススタンドで後輪を持ち上げている場合は
たわみ量の幅が25mm~30mmの範囲に収めます。
これはYZF・XSR・MT共通の数値です。
チェーンを張り気味に調整するメリットは
アクセルレスポンスが良くなる所で
チェーンを緩めに調整するメリットは
リアサスペンションの動きが良くなるので
タイヤの路面への追従性が良くなります。 |
|
|
車体左側を調整し終わってから
車体右側のアジャスターボルトを調整すると
チェーンのたわみ量がさらに少なくなるので
車体左側のアジャスターをある程度回したら
車体右側も同じ量だけ回して
出来るだけ左右均等に交互に調整した方が
狙ったチェーンのたわみ量に合わせやすいですよ。
矢印の目盛りを目安に
チェーン引き(アジャスティングブロック)の端が
左右で同じ位置になるように調整します。 |
|
|
目盛りの間あたりだと距離がよく分からないので
メジャーや直尺を使って車体の左右を合わせます。 |
|
|
左右でチェーン引きを同じ位置に合わせる事は
走行抵抗やスプロケットの摩耗に関わる
かなり重要な事なので時間を掛けて正確に調整します。 |
|
|
チェーン引きが左右で同じ位置に合わせて
たわみ量が適正値に調整出来れば
アジャスターが動かないように押さえながら
ロックナットを締めます。
ロックナットの規定締め付けトルクは16N-mです。
ただ、整備の教科書的には
アクスルシャフトナットを締めてから
最後にアジャスターのロックナットを締める事になっていますが
その理由はロックナットを締める時に
アジャスターボルトが回ってしまうからでしょうね。 |
|
|
仕上げに後輪を地面に降ろしてから
アクスルナットを59N-mで締め付けますが
予め後輪の後ろ側を足で押して(軽く蹴って)
チェーン引きをしっかりアジャスターボルトに
密着させてからアクスルナットを締め付けます。 |
|
|
R125 - XSR155 - Chain tension adjustment |