SUZUKI SV650 動力性能の検証

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SV650エンジン

今回はSV650のエンジン性能に的を絞ったコーナーで

動力性能を可視化して検証したいと思います。

 
SV650(VP55B)レブリミット

レブリミット

まずはエンジンのレブリミットから調べましたが

タコメーターのレッドゾーンは1万回転からですが

実際に回せるエンジン回転数は

1万回転とセグメントが3つ分の1万750回転あたりまで回せました。

なので1万回転のレッドゾーンでシフトアップする事で

もっとも速く走れるようになっているようですね。

1速目での最高時速は81Km/hでした。

 
SV650(VP55B)最高速度

最高速度

次は最高速度を調べましたが

風圧に耐えられるギリギリの体をあまり伏せない姿勢の状態で

メーター読みで190Km~191kmを行ったり来たりという感じで

GPSの速度計では178Km/hでした。

ギア比的にはまだ少し余裕があるので

体をしっかりタンクに押しつけて伏せると

メーター読みでの時速200Km/hは

ギリギリ到達出来そうな感じがしますね。

車体のスタビリティについては

まだこの速度域では何か起きるような事はほとんど無いので

全く問題がありませんでした。

ちなみにスクリーンを付けた状態だと

メーター読みで時速200Km/h以上出せる事は確認出来ているので

スピードリミッターは付いていないようですね。

 
SV650(VP55B)0-100Km/h加速データ

0-100Km/h加速

それでは今回のメインイベント・・

SV650の0-100km/hの加速データをグラフにしました。

速さの目安にする為にも

近いタイムの車両のデータも載せています。

ここでの共通レギュレーションとして

エンジン回転数を上げてのスタートは禁止で

普段の実用的な加速力を知る為に

停車時からのスタート時にクラッチを繋げる回転数は

2000回転程度に制限していますよ。

グラフの縦は秒で横が時速(Km/h)になります。

SV650の0-100Km/h加速のタイム(黒線)は4秒でした。

実際には3.97秒だったのですが四捨五入しています。

やはりSV650は2気筒エンジンという事もあり

スタートした瞬間の加速力も良いのですが

ギア比的にも2速のレッドゾーンで110Km/hほど出るので

0-100Km/h加速をするにもピッタリなギア比だと思います。

このグラフの中での直接的なライバルは

排気量的にもホンダのCBR650R(RH03:赤線)や

ヤマハのMT-07(RM07J:緑線)だと思いますが

まずは4気筒エンジンのCBR650Rと比較すると

スタート時から時速80Km/hまでは確実にSV650がリードしていて

時速80Km/hの地点でピッタリ横に並ぶ感じになりますが

しかし、そこから以降の加速では

さすがに高出力な4気筒エンジンには負けてしまいますね。

しかし、時速80Km/hあたりまでの実用的な速度域では

SV650の方が確実に速いので

これが2気筒エンジンが実用的だと言われている理由ですし

当然、燃費に関しても断然2気筒エンジンが優れています。

 
SV650(VP55B)右リアビュー

次はヤマハのMT-07(緑線)と比較してみます。

ちなみにMT-07は計測ポイントの始まりが

時速50Km地点あたりからなので

0Km/hから時速50Km地点に向かっての直線のグラフになっています。

エンジンスペック的には同じ2気筒エンジンで

最大トルクでは若干排気量が大きいMT-07が勝っていますが

最高出力ではSV650が勝っているという事で

かなり加速の特性が似ているのですが

最終的にはSV650が先に時速100Km/hに到達しています。

両車両ともTCS等の電子制御を搭載していない所も似ているのですが

勝敗を分けたのは間違いなくトラクション能力の違いで

MT-07と比べてSV650は

フロントタイヤが浮きにくい(ウイリーしにくい)所が

間違いなく勝因になったと思います。

MT-07の方が体感的にはSV650よりも

スタート時のトルク(加速感)を強く感じるのですが

アクセルを開けっぱなしにしてしまうと

簡単にフロントタイヤが浮いてウイリーしてしまい

アクセル全開での加速は逆に遅くなってしまうので

アクセルをコントロールせざる得なくなります。

しかし、SV650では

しっかりフロント側に体重を乗せてさえいれば

ウイリーを防ぐ事が出来るので

エンジンパワーをしっかり地面に伝える事が出来ます。

MT-07と比べてSV650は車体重量が重かったり

ホイールベースが長いので

ワインディングでの旋回時の軽快感では

MT-07には負けるのですが

その一見、ネガティブに思える要素が

0-100Km/h加速では良い方向に出たと言えますね。

SV650は加速においても

電子制御に頼らずともエンジン出力と車体が

丁度良いバランスで保たれている事が分かりました。

 

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