EOS Kiss Fを極める・・

 

KissFの弱点を知り、工夫して乗り切る・・

作例を元に、KissFがミスりやすい状況などを具体的に説明していきたいと思います。

上位機種との違い・・KissFのメリット・・

同じ大きさの素子を持つ上位機種(50D等)と大きく違う所は何かというと

ぶっちゃけ画質は大してかわらないのですが、AF精度、連射速度等が圧倒的に違います。

KissFは、上位機種と比べて動いている被写体を撮るのが苦手なのです。

あと手持ちで撮る場合、AF精度が違いますので

手ブレが完全に防げたとしても、KissFの場合はピントが微妙にあっていない写真の確率が高くなるのです。

AFの信頼性が悪いのなら、マニュアル操作で合わせばいいのですが

ファインダー視野率やファインダー倍率も上位機種より低いので

そうとう目が良くないと完璧にピントが合っているのかどうかもわかりにくいのです。

KissFの最大の武器は、EOSシリーズの中で最小、最軽量な所なのです。

上のクラスのEOSにステップアップするつもりなら、KissFで出費を抑えておくのもありかなと・・

ライブビュー撮影が出来る状況なら積極的に使う・・

EOS KissFのライブビューでのAF(コントラストAF)は、使い物にならないくらい遅いです。

なのでライブビュー撮影では積極的にマニュアルフォーカス(以下MF)を使います。

ファインダーを覗いてのMFは、KissFだとかなり目が良くないと厳しいのですが

5倍・10倍とズームして液晶画面で確認出来るので、ライブビューでのMFが断然お勧めです。

三脚とPCモニターを使ってのライブビュー撮影だと、100%完璧にピントを合わせる事が出来ますので

止まった被写体を室内で撮影する場合は、これにつきます。

ちなみにレンズの設定をAFにしておかないと、PCからのマニュアルピント調整は出来ません。

あとPCでの撮影だと、ハードディスクに直接保存が出来るのでメモリーカードを刺す必要もありません。

作例・・


Tv:1/160 Av:2.2 ISO:100 焦点距離:75mm 露出:マニュアル AF:マニュアル レンズ:EF50mmF1.8II+1.5倍テレプラス

↑写真を生かすも殺すもライティング次第・・基本、被写体に直接フラッシュを当てて撮るのはよくないけど

フラッシュを複数使用する等、他に光源がある場合は、弱めに直接当ててやる事で自然な感じで正面からの影が無くす事ができます。

特にポートレートでは、天井バウンスだけだと前髪の影が大きく出たりしますが

軽~く直接フラッシュを当てる事で影を消す事が出来きます。

ちなみに下地はコピー用紙です・・強めのフラッシュを天井バウンスさせて当てると光って見えます。

ちなみにこれは、手持ちで撮影してますがその場合、シャッター速度が1/60以上にしないと手ブレが発生する確率があがります。

露出が許す限りシャッター速度は速めにした方が失敗が少なくなります。

あと、KissFにはスポット測光がないので基本、部分測光で撮ってます。

接写での大敵はホコリです・・しかも撮影してPCで確認してから気づく事が多いのでやっかいですよ・・


Tv:1/500 Av:6.3 ISO:100 焦点距離:195mm 露出:-2/3 AF:AIサーボAF レンズ:シグマ70-300mmF4-5.6mmDG

↑いわゆる流し撮り写真です・・流し撮りは、一脚を使うとかなり安定させて撮ることが出来ます。

シャーター速度を遅くすればスピード感がより出ますが被写体自体もブレる可能性が高くなります。

あとAF点は任意に選択をして、一番信頼性の高い中心のAF点を選択しておきます。

そうしないと全然関係のない場所にピントが合ってしまう事がよくあります。(AIサーボモードだとAF点が光らないので気づかない)

あと晴れていれば、太陽光がボディに反射して「白飛び」が発生しやすくなります・・

特にKissFには高輝度側・階調優先モードがないので要注意です。

白いクルマは特にその傾向が強いです。露出を-方向に合わせて撮る方がミスが少ないですね。

ちなみにマニュアル露出だと、クルマの色に合わせて絞り値かシャッター速度をいちいち変えないと適正な露出にならないので

こういう場合は、シャーター速度優先モードで露出を-方向で固定させます。

ファインダーの左枠とクルマのフロントバンパーがかぶるくらいに撮ったのですが

KissFのファインダー視野率は95%なのでファインダーいっぱいに撮ってもクルマは切れていません。(キレテナーイ・・)

つまり5%余白が出るのでそれを計算して撮るというか、ファインダー枠にかぶるくらいに撮るとちょうど良い感じになります。

これはKissFがしょぼいのではなく、プロ仕様のカメラ以外、ほとんどの機種はファインダー視野率が95%なのです。

あと連射速度を稼ぐには、ノイズ低減設定をオフにしておきます。

記録するファイル形式を、RAWからJPGに変えても連射速度が上がります。

こういう動きの速い物を撮る場合、USM(シグマならHSM)が付いたAFが速いレンズが欲しい所ですね。


Tv:1/5 Av:2.8 ISO:100 焦点距離:35mm 露出:0 AF:ワンショットAF レンズ:EF35mmF2

↑全てのAF点を生かすと、手前の被写体に勝手にピントが合ってしまうので

奥の被写体にピントを合わせる場合などは、任意にAF点を選びます。

フィギュアや人間は基本、目にピントを合わせます。

この場合、中央の一番信頼性の高いAF点からフレーミングして撮影するのもアリだけど

低いF値だと被写界深度が浅いので、中央より上のAF点を使った方が

フレーミングの距離が短くなってコサイン誤差(三脚使用時)が発生しにくいのです。

こういう状況では、KissFの幅の広いAF点の設定では、コサイン誤差の発生を最小に

抑える事が出来るので構図の幅が広がります。

ただ、中央以外のAF点はクロスセンサーではなく、信頼性が低いので

カメラがピピっとピントが合った音がしても、実は結構ボケてたりする可能性が高いのです。

この状況だとライブビュー撮影が出来るので、手抜きをせずにライブビューを使いましょう・・


Tv:1/6 Av:2.8 ISO:100 焦点距離:35mm 露出:0 AF:ワンショットAF レンズ:EF35mmF2

↑標準キットレンズでもフィギュアのような小さな被写体は撮れますが

写真枠一杯に撮ろうとすると焦点距離が55㎜になるのでF値が5.6になってしまいます・・

顔だけにピントを合わせたいとか、そういう贅沢な絵を求めるとやはりF値が2.0前後の設定になるので

単焦点レンズを選ぶことになります。

安価なEF50mmF1.8IIを、お勧めしたい所ですが最短撮影距離が0.45mなので

フィギュア全体を写真枠一杯に撮る事は可能ですが、接写が出来ないので構図が限られてきます。

という事でEF35mmF2って事になります・・。

あと、強くぼかしたいのなら望遠レンズを使うという手もあります。

ただ焦点距離を伸ばすと遠近感が無くなりますので、また違った写真になりますし、画質的にも単焦点レンズには勝てません。

EF50mmF1.8II+テレプラス(テレコン)も面白いかもしれませんね~(フィギュアは借り物だったので今は試せません・・)

それでも出費はEF35mmF2レンズより断然安いです。


Tv:1/25 Av:9 ISO:100 焦点距離:450mm 露出:マニュアル AF:マニュアル レンズ:シグマ70-300mmF4-5.6mmDG+1.5倍テレプラス

意外と大きく撮れましたよ・・写真は縮めてトリミングしてます。

ちゃんとクレーターのデコボコが見えます・・うさぎさんと呼ばれている模様が逆さになってます・・

ただ、ファインダーでピントを合わせる事がかなり厳しかったので、本体の液晶でライブビュー撮影しました。

三脚の性能が試される所で、風が吹いただけでもモニターがグラグラ揺れるような状況ですよ・・

ミラーアップ撮影の設定+2秒タイマー設定(あるいはリモートスイッチを使う)を行いましょう。


Tv:10 Av:2.0 ISO:800 焦点距離:35mm 露出:マニュアル AF:ワンショットAF レンズ:EF35mmF2

ド田舎で星を撮ってみました・・都会ではこんな感じには撮れないと思いますが、なるべく暗く広く見渡せる場所が理想的ですね。

絞って、ISOを低くして画質を高めたい所ですが、そうなるとシャッター速度を30秒以上にしないと暗くて撮れないので

地球の自転の影響を受けて星が伸びてしまいます・・

この写真はその真逆で、最大に開放してノイズを恐れずISO800で、シャッター速度を稼ぎました。

暗すぎてファインダーからは星を確認出来ないし、ライブビューでも星は映りませんので

MF設定にして焦点距離を無限にして撮っています。


Tv:1/250 Av:5.6 ISO:800 焦点距離:55mm 露出:マニュアル AF:AIサーボAF レンズ:EF-S18-55mmF3.5-5.6IS

一眼レフに踏み込んだきっかけをを作ったチワワです・・手に持ったジャーキーを必死で食べようとしています。

普通のコンパクトデジカメは動いている被写体の撮影が苦手で、微妙に動いている犬では、ボケた写真になるのです。

こういう被写体の場合、出来るだけシャッター速度を稼ぎたいのでISOを800まで上げています。

手ブレが防止できたとしても、被写体自体が動いてしまっては意味がないですからね・・

基本、目にピントを合わせますが、AFの精度を出来るだけ上げる為に

人間の場合なら、黒目と白目の境目にAF点を合わせます。


Tv:1/160 Av:4.5 ISO:200 焦点距離:18mm 露出:マニュアル AF:AIサーボAF レンズ:EF-S18-55mmF3.5-5.6IS

撮影が一番難しかった状況です・・辺りは真っ暗で、しかも被写体は動いていて

シャッターチャンスは飛び跳ねている間だのわずかな時間だけです。

出来るだけ高さを表現するために寝て撮影しています。

とにかくピントが合いません・・しかも被写体は黒のTシャツで背景とのコントラストが無いに等しい・・顔をAF点で追います・・

KissFは、AF輝度範囲がEV0.5~18なので、暗い場所での撮影ではAFの精度がガタ落ちします。

こういう状況の場合、使えるテクニックがあります・・置きピンです。

被写体の飛ぶ位置は決まっているので、そこに立ってもらい出来るだけ高い位置にピントを合わせてピントを固定します。

後は被写体がその位置を通過する時にシャッターを切るだけです。

ちなみにフラッシュを使わないと撮れないような状況だと流し撮りが出来ないので、出来るだけシャッター速度を速めます。


Tv:1/40 Av:2.8 ISO:200 焦点距離:50mm 露出:マニュアル AF:ワンショットAF レンズ:EF50mmF1.8II

↑P226の文字にピントを合わせて撮影・・ライディングはレタッチで軽くアンバーをかけて雰囲気を出しています。

ピントを合わせた場所から手前と奥では、奥の方がボケが激しくなる特性があります。

このような黒い被写体に彫った字のような、コントラストのはっきりしない場所は、非常にピントが合いにくいのです・・

特に明るい単焦点レンズを使う場合、KissFはF2.8対応のAFセンサーを持っていないのでAFの信頼性が低いのです。

こういう場合もライブビューを使った方が確実ですね。

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