SUZUKI アルト タイヤの選定 |
今回はNAのアルトやアルトワークスに 各メーカーから発売されている低燃費タイヤを履かせ 特性や違いを調べます。 今回は全てアルトFの純正タイヤと同じサイズの 145/80R13で統一していますが アルトFとアルトワークスの両方でテストをしています。 |
ダンロップ エナセーブ EC204 (145/80R13 重量:4853g) 今回一番お勧めなのがこのEC204で 今までは耐摩耗性能が高いだけのタイヤという印象でしたが 今回のEC204では直進安定性や ステアリングのレスポンスも良くなっていて おまけにタイヤ自体の重量もそこそこ軽いです。 ダンロップという事で価格も非常にリーズナブルなので 価格に対しての性能は今回一番優れていると思います。 |
EC204にバージョンアップしてからは 非対称のブロックパターンを採用しているので コーナーリング時のステアフィールが 以前のEC203と比べて向上したのは このブロックパターンの影響が大きいと思われます。 |
ブリヂストン エコピア NH100C (145/80R13 重量:4600g) 天下のブリヂストンという事で 価格はどうしても他のメーカーよりも高めなのですが 低燃費タイヤの中では、基本性能が全体的に高く 低燃費タイヤのお手本となるようなタイヤだと思います。 タイヤに迷ったらNH100Cを選んでおけば間違い無いですね。 今回紹介するタイヤの中で最軽量という所も魅力です。 特に停車からの加速時に軽さを感じますし ブレーキングでは初期制動の立ち上がりが鋭くなります。 |
NH100Cは左右対称のブロックパターンを採用していて 中心あたりのブロックは排水性よりも ブロック剛性を優先したようなパターンに見えますが ウェットグリップはBなので、EC204よりも排水性能が高いです。 |
ブリヂストン プレイズ PX-C (145/80R13 重量:4885g) 一応、低燃費タイヤの部類には入っているようですが かなりスポーツタイヤに近いステアリングフィールを持っていて 今回紹介したタイヤの中ではドライグリップや ステアリングレスポンスなどの走りの性能は別格です。 低燃費タイヤとスポーツタイヤの ちょうど真ん中に位置するタイヤだと思います。 それだけ他の低燃費タイヤと比べると 耐摩耗性能が落ちる事や価格も高めなんですが 生粋のスポーツタイヤと比べると 低燃費タイヤ並に重量が軽いのが素晴らしいですね。 |
PX-Cは左右非対称のブロックパターンで 他の低燃費タイヤと比べると溝が少ないのですが それでもウェットグリップはBという事で サーキットではレインタイヤとして使っても良いですね。 コーナーの侵入時など明らかにタイヤの捻れが少なく ショルダー部分やブロックの剛性が明らかに高いので ステアリングに伝わるフィーリングはほぼほぼスポーツタイヤです。 その分、他の低燃費タイヤと同じ空気圧で走ると 明らかに乗り心地が硬くなります。 アルトワークスがストリートで履くなら このタイヤが一番合っていると思いました。 |
ヨコハマタイヤ ブルーアース AE01 (145/80R13 重量:5100g) 今回のタイヤの中ではもっとも残念というか 良い所は転がり摩擦性能がAAな所くらいですね。 擁護するとすればAE01の銘柄は 2012年から発売されているという事で 今回紹介した中ではもっとも古い銘柄なので 最近のタイヤと比べるとやはり厳しいですね。 というのも、ブルーアースシリーズの新しい銘柄は 14インチからしかサイズ設定がないので 13インチだとAE01しか選択肢がないのです。 重量が重いのも気になるのですが ちなみに後に発売された転がり抵抗性能がAAAの AE01Fではタイヤの重量もちゃんと軽くなっているので 今現在、ヨコハマタイヤで低燃費タイヤを選ぶとしたら 14インチ以上のホイールを履いておく必要がありますね。 |
AE01は左右対称のブロックパターンを採用していて 溝も多めで排水性は高そうなのですが ウェットグリップ性能はCでした。 |
アルトワークスに13インチのホイール・・ |
標準で15インチホイールを履いているアルトワークスに 13インチのホイールを装着するメリットを挙げると・・ ・15インチタイヤよりもタイヤ代が安い ・80扁平の分厚いタイヤは乗り心地が良い ・13インチのホイールは軽いので加速と燃費が良い と、ぶっちゃけメリットだらけなんですが デメリットは・・ ・80扁平の分厚いタイヤは強い負荷を掛けると捻れる ・選べるタイヤの銘柄が少ない という点が挙げられます。 以前は13インチでもタイヤの銘柄が豊富に選べましたが 世の中的にはすっかり15インチが標準といった風潮があるので 特にスポーツタイヤに関しては 各メーカーの13インチのラインナップは絶望的です。 13インチのデメリット=80扁平タイヤのデメリットとも言えるので 15インチの低扁平タイヤと比べると ステアリングレスポンスが落ちたり 路面からのインフォメーションが曖昧になったり 特に時速100Km前後でのコーナーリングにおいては 恐怖すら感じるほどタイヤが捩れてしまいます。 つまり、スポーツ走行をするには不向きなので 街乗りでは13インチ、サーキットでは15インチと 使い分けが出来ればベストだと思います。 |