SUZUKI アルト F フロント トー角の調整 |
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今回はアルトFのフロントのトー角を調整します。
アルトに限らず市販車のフロントのトー角は
トーイン方向に調整されています。
その理由は人が何人乗っていても
どんな状況の道を走ろうとも
車体が真っ直ぐ進もうとする力が強いので安定しているからです。
なので基本はトーインで良いので
調整する必要はないのですが
ネガティブ方向にキャンバー角を付けた時は
キャンバーのトーイン効果により
トーインになりすぎて走行抵抗が増えたり
車高をかなり落とした時などは
トーアウトになりすぎて直進性が悪くなったりする事があるので
トー角を調整する事で改善出来ます。
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トーの調整する前に
まずは現在のトー角の状態を記録しておきます。
メジャーとテープと直尺を使って
簡易的にフロントタイヤのトー角を測れますよ。
まずはメジャーを伸ばして片方のタイヤの溝に引っ掛け
反対側のタイヤまで引っ張り
メジャーが真っ直ぐな状態で測れる高さを調べます。
車高が落ちれば落ちるほど車体とメジャーが干渉するので
低い位置で測る事になりますね。
今回だと大体地面から16センチくらいだったので
そこにメジャーの端をテープで固定します。 |
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反対側のタイヤでも直尺を使って
同じ高さの同じ溝の所の距離を記録します。
後はタイヤの反対側(裏)でも同じように距離を測る事で
何ミリトーイン、あるいはトーアウトなのか知る事が出来ます。
今回はタイヤのフロント側が0.3ミリほど短かったので
0.3ミリトーインという事になりました。
コツとしては、出来るだけ大きなメジャーを使う事と
出来るだけ平たい地面の場所で測る事でより精度が上がります。 |
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アルトは前輪の後ろ側にタイロッドが通っているので
左側を調整する場合はハンドルを右一杯切れば
タイヤの後ろに隙間が出来るので調整が出来ますよ。
調整の仕方はロックナットを緩めてタイロッドを回すだけです。
タイロッドがタイロッドエンドに入っていく方向に回すと
タイロッドエンドが引っ張られてトーアウトになり
逆にタイロッドエンドから抜く方向に回せば
トーインになります。
タイロッドエンドが動く高ナットで
タイロッドが回るだけの固定されたボルトと思えば
イメージしやすいかと思います。 |
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それでは実際に作業してみますよ。
まずは初期値を記録しておきます。
タイロッドエンドからタイロッドまで
マジック等で一直線に線を引きます。
これでいつでも初期値に戻せますし
ロックナットを締めすぎる事も防げます。
とにかく初期値を記録する事が何よりも重要です。 |
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次にロックナットを緩めます。
タイロッドエンドに負担を掛けない為にも
19ミリの工具でタイロッドエンドを押さえながら
同じく19ミリの工具でロックナットを緩めるのが理想的ですが
実際はロックナットを回すだけでも緩める事が出来ます。 |
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ロックナットが緩んだら
モンキーを使ってタイロッドを任意の方向に回します。
メジャー等で必ず初期値から測りながら回します。
というのも車体の反対側のタイロッドも同じ分だけ
回す必要があるからです。
今回は0.5ミリほどトーアウトの方向に回しました。
後はロックナットを固定し直して
車体の反対側のタイロッドも同じように
トーアウト側に0.5ミリ回します。
ちなみに車体左側をトーアウト、右側をトーイン側に
タイロッドを同じ量だけ回す事で
ハンドルセンターを左に向ける事が出来るので
トーイン、トーアウトだけでなく
ハンドルセンターの調整も出来ます。 |
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写真のように左右で5ミリほどトーアウト側に調整した結果
タイヤの前後が同じ長さになりました。
つまり、トーインでもトーアウトでもないフラットな状態になりました。
キャンバー角が1度程度ならトーイン効果により
これでちょうど緩いトーイン状態になります。
調整前は0.3ミリだけトーインだったので
つまり、0.5ミリほど左右のタイロッドを回す事で
約0.3ミリほどトーイン、あるいはトーアウトに修正される事になります。 |
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フロトント トー角のセッティングについて・・ |
アルトFの鈍いステアリングフィールというか
ステアリングの蛇に対して鈍い反応や
手応えの無さの理由は主に3つあり
1つ目はそもそもタイヤ自体の直進性が弱い事が原因で
2つ目は、リアのトーションビームやショックが柔らかい事です。
そして3つ目はトーインのセッティングの為です。
トーインを緩めにするか、トーアウト気味にする事で
タイヤが常に旋回しようとする方向に捩れるので
ステアリングの蛇に対して
キビキビ車体が反応するスポーティなハンドリング特性になります。
しかし、トーアウトのセッティングだと
クルマに乗車する人数の変化による荷重変化によって
サスペンションの沈み具合が変わる時の
ホイールアライメントの変化や
路面の左右の傾斜によって
自動車の直進性に影響が出やすくなります。
具体的にはステアリングを真っ直ぐにしていても
左右どちからに進もうとする事があります。
そういうデメリットも当然あるので
自動車を走らせる環境によって
ベストなトー角のセッティングは変わってきます。 |
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