YAMAHA XSR155 (RG63) 動力性能の検証

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XSR155パワーユニット

今回はXSR155のエンジン性能だけに的を絞ったコーナーです。

同排気量の車両と比較する事で

XSR155の動力性能を可視化したいと思います。

 
XSR155最高速度

最高速度

まずはリラックスしたライディングポジションでの最高速度ですが

メーター読みで121Km/h

GPSでの速度計では113Km/hでした。

ヤマハの低排気量のバイクは

基本的にハッピーメーター気味なんですが

このXSR155に関してはメーター誤差が

他メーカーの平均とほぼ同じでした。

5速でもまだレッドゾーンまでは回りきってないので

6速目は完全にクルージングする為のギア比で

ハイギヤードな設定と言えますね。

 
XSR155伏せ最高速度

次は体を伏せた時の最高速度ですが

メーター読みで128Km/h

GPSでの速度計では120Km/hでした。

体を伏せたとしてもレッドゾーンまではまだまだ余裕があるので

6速に入る事は無いですね。

まるまる1速分余裕がある事で林道や山岳仕様にするなら

大幅にローギヤード化する事も可能ですし

そのままのギア比なら高速道路でも

比較的低い回転数で快適に巡航する事が出来ます。

 
YAMAHA_XSR155VVA動作回転数

VVAの動作回転数

XSR155のエンジンはVVAの動作により

低回転域用のカムシャフトから

高回転域用のハイカムに切り替わるのですが

そのエンジン回転数は7000回転と1セグメント分で動作しました。

なのでXSR155のエンジンが本領を発揮するのは

7000回転以降という事になりますね。

逆に普段は7000回転以下で巡航させる事で

燃費性能を最大化させる事が出来ます。

 
YAMAHA_XSR155レブリミット

レブリミット

レブリミットが当たる所までエンジンを回してみると

レッドゾーンの11000回転から

1セグメント分はみ出すまで回せました。

単気筒エンジンは基本的にレッドゾーンカツカツまで回しても

大して速くなる事はまず無いので

XSR155ではレッドゾーン手前で早めにシフトアップしても

VVAが途切れる事無く加速が出来ます。

 
YAMAHA_XSR155_0-100Km/h

次はXSR155の0-100Km/h加速をグラフにしました。

同排気量の車両はもちろん

125ccと250ccの一部の車両を参考に掲載しています。

ここでの共通レギュレーションとして

エンジン回転数を上げてのスタートは禁止で

普段の実用的な加速力を知る為に

停車時からのスタート時にクラッチを繋げる回転数は

2000回転前後に制限していますよ。

グラフの縦は秒で横が速度(Km/h)になります。

まずはXSR155(黒線)の0-100Km/h加速タイムは11.6秒でした。

結果的には排気量通りの加速性能という感じなのですが

150ccという排気量という事で台数も非常に少ないのですが

一応、XSR155は150ccクラスにて

最速タイムを記録したという事になりましたね。

グラフを見ても分かりますが

150cc最速と言えども250ccクラスと比較してしまうと

ブッちぎられてしまうくらいの差があるのですが

150cc以下のクラスと比較すると

XSR155は圧倒的な動力性能を持っている事が分かりますね。

 

XSR155の直接的なライバルは

やはりスズキのジクサー150(NG4BG)になるので

じっくり比較してみますよ。

グラフのジクサー150は現行モデル(2022年)ではなく初期型ですが

エンジンスペック的には全く同じです。

やはり、低回転域のトルクでは

ジクサー150の方が体感的にも力強く

時速70Km/hあたりまではXSR155の加速力を上回っているのですが

ジクサー150と比べて明らかに高回転型エンジンの

XSR155の19PS(ジクサー150よりも5PS上回る)

というスペックが示すように

やはりエンジントルクよりも出力が大きく影響する後半の加速力では

明らかにジクサー150よりも速い事が分かりますね。

なのでエンジン的な性格では

トルクで走らせるジクサー150というよりも

高回転域でパワーが伸びるGSX-S125に近い特性ですね。

あとトランスミッションでも

ジクサー150は5速MTなのに対して

XSR155は6速MTという所に差があるのですが

加速力の比較においては

XSR155は6速目を全く使えていない事から

XSR155のギア比をローギヤード化する事によって

6速目を使えるようにすれば

低速域での加速力でもジクサー150と同等・・

あるいは少し引き離す事が出来る可能性があるので

低排気量エンジンと6速MTの組み合わせは

よりチューニングの幅を広げてくれると思います。

 

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