Mazda ND ロードスター 2ndインプレッション Vol.3

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ND型ロードスターのDSC&TCS

DSC&TCS

ダイナミックスタビリティコントロールシステム(DSC)と

トラクションコントロールシステム(TCS)がセットになった

横滑り防止装置が今回のND型ロードスターからは

全グレードに標準装備されました。

先代のNC型ロードスターと比べて

ベースグレードの価格が上がったのは

この装備の影響もありそうですね。

このDSC&TCSの電子制御のおかげで

かなり荒い運転をしても何も起きなくなりました。

他メーカーの自動車では、約2秒くらいボタンを長押しする事で

横滑り防止装置が解除されますが

NDロードスターでは0.5秒くらいボタンを長押しするだけで

解除が出来るので、切ったり入れたりを素早く行えます。

こういう所にマツダのアグレッシブさを感じます。

高速コーナーではオン、低速コーナーでは解除・・

みたいな使い方も出来ますね。

ちなみに約10秒間の長押しをすると

DSC&TCSがオンの状態で固定されるので

エンジンを一端切らないと

再びDSC&TCSをオフにする事が出来なくなります。

 
ND型ロードスターのメーター

走行中にDSC&TCSが作動すると、このマークが点灯します。

DSCは、アンダーステアやオーバーステアが出ると

片輪だけに自動でブレーキを掛けて車体を安定させます。

DSCが作動するとコーナーリング中の

4輪の接地性が良くなるので

状況によっては、DSC&TCSを解除している時よりも

速く走れるかもしれませんね。

少し昔の横滑り防止装置の制御は

お尻が流れ初めてから、よっこらしょ・・という感じで

いかにもな感じで修正されていましたが

NDロードスターでは、より自然に介入してくれるので

運転に集中していなければ気付かないかもしれませんよ。

 

問題なのは、DSCとセットで制御されているTCSなんですよ。

これが効いていると、アクセルを踏んで車体をイン側に向けた瞬間に

スロットルを強制的に戻されるので

常にアンダーステアっぽい安定した挙動になり

NDロードスターのMTモデルのみに装着されている

トルセンLSDが効いていても

オープンデフのような挙動になってしまいますね。

これがDSC&TCSを使ってサーキットを走った場合に

タイムが遅くなる最大の原因だと思われます。

 

つまり、DSC&TCSを働かせて走った場合

運転をつまらなくさせたり、タイムが遅くなる最大の原因は

TCSの過剰すぎる制御にあると言えます。

もちろんDSC&TCSはそもそも安全装置なので

それが当然の制御なんですけどね・・

もし、TCSの介入レベルを変える事が出来たり

アンダーステアが出る状況の時だけに

DSCを働かせる事が出来れば

誰にでも容易に速いコーナーリングが出来そうですね。

 
ND型ロードスター

DSC&TCSを解除するとメーターパネルに表示されます。

これでNDロードスターを滑らせたい放題です。

DSC&TCSを解除すると、定常円旋回やドリフト走行など

問題なくこなすことが出来ます。

ちなみにサイドブレーキを使ってのサイドターンなどは

DSC&TCSを解除しなくても出来ますが

滑っている最中にアクセルを入れるとTCSが働くので

やっぱり切った方がスムーズに加速が出来ますね。

 

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