SUZUKI GIXXER SF250　動力性能の検証

今回はジクサーSF250のエンジン性能だけに的を絞り

バイクの主要4メーカーの250ccクラスの走行データと比較する事で

ジクサーSF250の動力性能を可視化してみます。

まずはジクサーSF250の最高速度ですが

メーター読みで135Km/hで

GPSでの速度計では123.6Km/hでした。

ギア比的にもレッドゾーンまでは

あと1000回転ほどしか残っていないので

良い感じで使い切っていますね。

ちなみに同社のGSX250Rでは

メーター読みで136Km/hだったので

ジクサーSF250とほぼ同じ最高速だと言えますが

GSX250Rはギア比的にもレッドゾーン手前なので

純正のスプロケットではそれ以上加速する事は出来ません。

ちなみにネイキッドのジクサー250の最高速度は

メーター読みで128Km/hでした。

やはりSFよりも空気抵抗が大きいようですね。

次は身体を伏せた時の最高速度です。

メーター読みで147Km/hで

GPSでの速度計では135.8Km/hでした。

やはりジクサーSF250は

フルカウルながらもスクリーンが小さいので

伏せた時と伏せてない時の最高速が大きく変わりました。

ギア比的にも完全に使い切った状態なので

スプロケットの歯数を替えれば

さらに最高速度が伸びる可能性があります。

ちなみにベストなシフトタイミングは9500回転で

そこを過ぎてからは加速感が明らかに落ちるので

1万回転まできっちり引っ張るのは

ギア比的にも1速目だけで良いと思います。

主に250ccクラスの車両を中心に

0-100Km/h加速のデータを載せています。

縦が時間で横が速度なので

出来るだけ低い軌道になるグラフが速い事を示しています。

ここでのレギュレーションとして

MT車ではスタート時に2000回転以下でクラッチを繋いでいるので

街中での実用的な加速力を知る事が出来ます。

タイムがかなり拮抗しているので分かりにくいのですが

黒い線がジクサーSF250で

0-100Km/h加速は7.9秒でした。

ホンダのCBR250R（29PS）やCRF250ラリー（24PS）と

ほぼ同じタイムですね。

注目すべき点はやはり時速30Km/hまでのスタートダッシュで

この中ではNinja400（48PS）を抑えての最速のタイムですね。

時速40Km/hあたりまでは250ccの中でも

トップクラスなので十分に速い事が分かり

いかにジクサーSF250が停車からの発進時にトルクに余裕があり

楽なのかが伝わると思います。

やはり低回転域では同じ単気筒エンジンでも

DOHCに対してSOHCの方が速い事が分かりましたが

かといって時速100Km/h地点でも

DOHCの単気筒エンジンを積むCB250R（27PS）や

Ninja250SL（29PS）よりもさほど離されていないので

ジクサーSF250のエンジンパワーを使い切れる軽いギア比が

0-100Km/h加速では相当効いているように思います。

同社のライバルだと思われるGSX250R（24PS）に絞った

グラフにしてみました。

時速40Km/hでほぼ横並びになり

時速50Km/h～60Km/hではジクサー250が負けます。

そして時速60Km/hを過ぎたあたりで追いつきますが

時速70Km/hあたりからはジクサーSF250が引き離していきます。

時速50Km/hあたりで一端負けるのは

GSX250Rのギア比がかなり軽い事による

シフトチェンジのタイミングが違うからだと思われます。

本来ならジクサーSF250のグラフが

2気筒エンジンの軌道なんですが

GSX250Rの2気筒エンジンはSOHCの2バルブなので

極めて低回転域を得意とした2気筒エンジンなのです。

ジクサーSF250の後半の引き離しは同じSOHCでも

やはり4バルブなのが効いているのではないかと思われます。

あと0-100Km/h以降の領域では

空力性能も無視出来なくなります。

0-100Km/h加速では1秒ほど引き離しているにも関わらず

伏せていない時の最高速度がGSX250Rとほとんど同じなのは

やはり空力抵抗の影響によるものが大きく

GSX250Rの方が明らかに体に受ける風圧は小さいです。

ジクサーSF250でも体を伏せていれば

低くて小さいスクリーンを生かせるので問題はないのですが

ずーっと伏せて走る事は物理的に厳しいので

通常の姿勢での空気抵抗を減らすために

スクリーンを大きくする事で

高速領域でもGSX250Rを引き離せると思います。